【仕事効率を上げる睡眠術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396113560
本日の一冊は、ビジネスパーソンにとって大切な「睡眠」を、杏林大学医学部精神神経科教授の古賀良彦さんが解説した一冊。
どうすれば脳を活性化させることができるか? どうすればストレスのない生活ができるか? これはビジネスパーソンなら誰もが関心のあることだと思いますが、本書はこれらの疑問・悩みにズバリ答えてくれる一冊です。
すでに広く知られているレム睡眠、ノンレム睡眠のメカニズムに加え、どうすれば理想の睡眠がとれるか、実践的なアドバイスもなされています。
本書によると、理想の睡眠とは、ノンレム睡眠とレム睡眠を4~5回繰り返すこと。
また、カリフォルニア大学の調査によると、<毎晩6・5~7・5時間の睡眠をとっている人の死亡率がもっとも低くなるのに対し、7・5~8・5時間以上の死亡率は20%高くなる>とのこと。
どうやら、睡眠は長く取ればいいというものではないようです。
美容やアンチエイジングに不可欠な成長ホルモンを分泌させるために、23時前に就寝すること、就寝直前の入浴や強い光の刺激は避けることなど、アドバイスはかなり具体的です。
最近は、LEDが普及していますが、本書によると、LED電灯をはじめ、スマホやパソコンにも採用されているブルーライトは、不眠の原因になりやすいとか。
ほかにも、お酒とのつきあい方、どうしても徹夜した時のリカバリー法など、アドバイスはいずれも実用的。
しっかり寝て、作業効率をアップさせるためにも、ぜひ読んで実践したい内容です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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成人の一晩の睡眠の80%がノンレム睡眠、残りの20%がレム睡眠です。睡眠中にノンレム睡眠とレム睡眠を4~5回繰り返すと、熟睡感と快適な目覚めを得られ、睡眠構造としては、理想の睡眠となります
ショートスリーパーのレム睡眠は短く、逆にノンレム睡眠はロングスリーパーとほとんど変わらず、深い睡眠を得ています。つまり、ショートスリーパーは、夢をあまり見ずに熟睡し、短時間で疲労を回復できるということでしょう
カリフォルニア大学の調査では、毎晩6・5~7・5時間の睡眠をとっている人の死亡率がもっとも低くなるのに対し、7・5~8・5時間以上の死亡率は20%高くなる
人間の体内時計による活動モードは、起床後12~13時間程度。この時間帯は交感神経が優位になるため、新陳代謝が高められ、体温、脈拍、血圧も高めに保持されるので、脳や体がよく働きます
◆成長ホルモン
脂肪の燃焼や紫外線による皮膚のダメージの回復と新陳代謝など、美容やアンチエイジングにも不可欠な役割を担っています。このホルモンの特徴は、23時から2時までの3時間内に、深いノンレム睡眠に入った時にもっとも活発に分泌されることです
◆メラトニン
メラトニンは、朝日を浴びた約15時間後、たとえば7時に起きて朝日を浴びれば22時頃から分泌が高まります。したがって、23時に寝るためには7時、遅くても8時までに朝日をたっぷり浴びてください。また、夜に明るい光を浴びると、メラトニンの分泌が抑制されるので、寝室の照明もあまり明るいものは避けてください
実は、就寝直前の入浴は、眠りを妨げることが多い
入浴するなら、ベッドに入る2時間以上前にすませておく
記憶を定着させるためには、学習直後の睡眠に効果がある
不眠気味の人の寝室は、脳に多少の刺激を与えるために、真っ暗よりほの暗い状態がいい
ブルーライトは、可視光線のなかでももっともエネルギーが強く、脳に強い覚醒刺激を与えます。この刺激を受け続けている現代人に、不眠を訴える人が増えるのは当然かもしれません(中略)なお、ブルーライトは、LED電灯以外にもパソコン、スマートフォン、テレビなどのデジタル機器からも発せられています
α波がもっとも多く出ていたのはグアテマラとブルーマウンテン(の香り)
短時間睡眠からのリカバリーは8時間以上眠らないように
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『睡眠と脳の科学』古賀良彦・著 祥伝社
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◆目次◆
第1章 睡眠のメカニズム
第2章 睡眠が脳を活性化させる
第3章 快眠できる環境を作る
第4章 ケース別の睡眠術
第5章 睡眠と病気の関係
第6章 急増中の「かくれ不眠」
第7章 症状でわかる睡眠障害
終 章 睡眠薬の種類と使いかた
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