2013年11月30日

『普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』佐藤治彦・著 vol.3420

【注目の一冊】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4594069045

本日の一冊は、年金、保険、「賢い買い物」の分析で定評のある経済評論家、佐藤治彦氏によるお金の本。

お金本は、20代後半から30歳にかけてたくさん読みましたが、生活が一新したのをきっかけに、また読んでみることにしました。

この佐藤治彦氏、土井は存じ上げなかったのですが、随分と痛快なコメントをされる方のようで、内容も、そこらのケチケチ節約本とはまったく違います。

ケチケチではない、固定費削減の方法を説いてベストセラーとなった『年収200万円からの貯金生活宣言』ともテイストが異なり、要は人生を後悔することなく、賢く使って賢く貯めよう、というコンセプトです。

※参考:『年収200万円からの貯金生活宣言』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887597045

著者によると、<多くの日本人が、「不安のコスト」に潰されていきますし、潰されてきました>。

昨日の大前研一さんの本にもありましたが、この国では、亡くなるときに3500万円くらい残して世を去る人が多い。

著者はこれを、「ばかげている」と一刀両断しています。

<必要のない人まで「不安のコスト」に大切なお金を回しすぎる>日本で、われわれはどうしていけばいいのか?

その具体的ヒントを示したのが本書『普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』です。

老後に必要なのは、健康、趣味や人間関係、そして知識である、という骨太な主張に加え、「お金が貯まる知恵51」で、年金や光熱費、医療費、買い物などの具体的コストの話をまとめています。

お金の奴隷にならず、自律的な生き方をしたい、という方に、ぜひおすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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老後のために現役時代の楽しい時間をガマンする。そんな人生はつまらない

必要のない人まで「不安のコスト」に大切なお金を回しすぎる

チリが積もってもせいぜい小山。一円にこだわるものは100万円を逃す

日本における殺人の約半数が親族間で起こっています

家族関係が崩壊したら、それまでの老後プランなんか吹き飛びます。ですから、若いときから話し合うこと、思いをつまびらかにすることが大切です

老後を迎えるのに必要なのは、お金の力だけではなく、いろんな事態に柔軟に対処する力=「対処力」

亡くなるときには3500万円くらい残して世を去る人が多いそうです。ばかげています

事実、60歳までに男性の9%ほどは人生を終えるのです。女性も5%ほどが死を迎えます

お金はもちろん大切ですが、その柱は、健康です

健康と同じくらい大切なことは、人間関係や趣味など心のよりどころを持っているかということです

市場が歪んだときがお金を増やすチャンス

固定資産よりも流動資産をもっと重視する

モノもサービスも、買ったときに高い安いと思うものですが、本当に高かったのか、安かったのかということはあとになって決まるもの

◆お金が貯まる知恵51 ※一部紹介
1.国民年金は年一括払い(前納割引)で平成25年度の場合は3200円割引。半年前納などいろいろとあり
2.電気料金、水道料金は、銀行引き落としでそれぞれ年630円安くなる
43.スーパーではできるだけカートを使わない。買い物かごで店内を回れば重くなり不要なものを買う気がうせる
44.節電効果を高めるために東京電力など契約電力を変える事が可能な地域に住んでいるなら低めの契約アンペアを考慮
46.お金を払って捨てる粗大ゴミになる前のタイミングを見極める。それより何年か前に他人が欲しがるうちにもらってもらえば、どちらも幸せになる

医療費はどんなにかかっても1カ月の上限は8万100円と少し

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『普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』佐藤治彦・著 扶桑社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4594069045

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◆目次◆

第1章 脱・節約教のススメ
第2章 禁・資産運用
第3章 新・消費宣言
第4章 知識の泉へようこそ
第5章 ザ・住宅問題

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