【日本の不動産は黄金期に突入する!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761269472
本日の一冊は、現在活況を呈している不動産マーケットに関する書籍。
著者は、2年以上前から日本の不動産復活を予測していたという、ドイツ証券アナリストの大谷洋司氏です。
2012年には、不動産セクターの株価が80%上昇、中古マンションの成約件数も3年ぶりに過去最高(3万1397件、前年比8.7%増)、J-REIT(不動産投資信託)による物件取得も、増加の一途をたどっています。
本書では、この不動産マーケットにおける今後の展望とチャンス、具体的にどの街が浮上して、どの街が沈むのか、著者の見解が示されています。
リニア中央新幹線や北陸新幹線、オリンピックなど、既に言われていることも多く記述されていますが、興味深かったのは、丸の内エリアと渋谷エリアの今後。
品川駅がオフィスの中心となり、それに伴って丸の内がクリエイティブな街になる、その一方で不便になった渋谷が凋落する…。
現状からは考えられませんが、言われてみればあり得る話です。
アベノミクスの「第四の矢」として挙げられている「相続税の課税強化」「小規模宅地等の特例」も、不動産投資を後押しするということで、確かにこれからの不動産は見込みありです。
著者の主張がアベノミクス礼賛で、若干バランスを欠いてはいますが、興味深く読ませていただきました。
不動産投資、不動産ビジネスに興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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日本人が一番、日本の不動産の価値に気付いておらず、浮世絵の時と同じ失敗を繰り返す可能性が高まっているのだ。気が付けば、外国人投資家に日本の不動産を買い漁られてしまい、日本人は自国の優良な不動産に手を伸ばすことができなくなるかもしれない
日本は世界ナンバー3のGDP(国内総生産)を誇り、都市GDPで世界ナンバー1を誇る「東京」を有している経済大国だ
三井不動産の外国人持ち株比率は、すでに50%近くまで上昇安倍政権は、「物価目標2%」とする金融緩和を行うと同時に、防災・減災を強化する「国土強靭化」を実現するため、インフラ面への公共投資を増額している。これはすなわち、「金融政
策」と「財政政策」の両方を断行するということを意味する
現状は、長期金利より期待インフレ率のほうが高いという「実質金利マイナスの世界」に突入している。これは「預貯金をしておくと目減りする」という世界に突入したことを意味するのだ。または、「資産価格が大きく上昇する前提条件が整った」
と言い換えることもできる
過去の経験則から、消費者物価指数が1%上昇する局面では、六大都市(東京都、横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市)の商業地や住宅地は10~20%程度上昇する傾向がある
多くの企業がコストの増加するオフィス移転を決めており、しかも移転のほとんどはアップグレード
企業側が安心安全なビルを求めている
2013年は新規のオフィスビルの供給が前年比で約70%と大きく減少することに加え、その後も大きなオフィスビルの供給がない
不動産会社が成長しやすいのはどのような時であろうか。その答えは、借金が容易な時期であり、日銀が自らのバランスシートを拡大させている「金融緩和の時」だ。金融緩和の時には、不動産会社は容易に銀行からお金を借りることができ、なおかつ借金のコストも低いのである
2013年の税制改正での注目点は、「小規模宅地等の特例」の適用緩和にある。「小規模宅地等の特例」とは、自宅や事業を行っている店・工場の相続における敷地の課税評価額を80%減額してくれるというお得な制度
オフィスエリアの中心は丸の内から品川に移る
東京23区の人口は過去10年余りの間に100万人も増えた
近い将来、多くの予想に反して、丸の内が最もクリエイティブな街になる
礼金や更新料などの日本にしかないような慣習は廃止される
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『日本の不動産は黄金期に突入する!』大谷洋司・著 かんき出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/ 4761269472
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◆目次◆
序章 「敗北主義」からの決別
第1章 震災にみる日本の不動産マーケットの強靱性
第2章 2009年から始まった不動産マーケット改善の理由
第3章 アベノミクスが不動産マーケットを急浮上させる
第4章 「国土強靱化」が不動産マーケットのルールを変える
第5章 世界が注目する日本の不動産の高い価値
第6章 日本の不動産マーケットは黄金期に突入する
第7章 黄金の不動産投資戦略のための5つの基本認識
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