【必ず食える1%の人の条件とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492045082
本日の一冊は、リクルートの東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任し、2003年には東京都内で義務教育初の民間校長に就任、2008年~2011年には、橋下大阪府知事特別顧問も務めた著者が、これからのキャリアを語った一冊。
民間企業の部長、中学校校長、さらにはベストセラー作家まで。多彩なキャリアを持つ著者のエピソード&ノウハウは、不確実な時代を生きるビジネスパーソンにとって、必読の内容だと思います。
なかでも注目なのは、「100人に1人」の分野を複数持って、希少性の高い人材になるという部分。
競争がグローバル化し、ますますNo.1のレベルが上がるなか、1分野で「1万人に1人」の人材を目指すよりは、ずっと確実な方法だと思います。
もう一つ興味深かったのは、「連山主義」という発想。
一つの山に頼り続けるのが現実的ではない現在、<いまいる組織とは別の山を自らつくり、その山に同時にのぼる、または状況に応じてひとつの山から隣の山に乗りかえる「連山主義」が必要>と説いたもので、サラリーマンにとってはじつに現実的な考え方ではないでしょうか。
また、若いビジネスパーソンへのアドバイスも充実しています。
個人的な経験からも、以下のアドバイスは有用と断言できます。ぜひ試してみてください。
<1億円から100億円規模で伸び盛りの会社を探すのが、ビジネスパーソンとしていちばん成長できる近道>
<できるなら自社株を買って経営者目線を身につけよう>
<20代、30代のうちに周囲に貸しをつくっておくと、40代で独立して鎧を脱いだときに、周囲の人が助けてくれます>
時代が変わった今日、もちろん、著者と同じキャリアをたどることができるわけではありませんが、キャリア戦略の王道を押さえつつ、時代の変化も汲み取った、興味深い本だと思います。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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20代のうちにある分野で「100人に1人」になったら、30代では別の分野で「100人に1人」になる。そうすると、「100分の1」×「100分の1」=「1万人に1人」の希少性を獲得することができます
グローバル・スーパーエリート以外の人は、掛け算によって、よりレアな人になる作戦でいきましょう
1億円から100億円規模で伸び盛りの会社を探すのが、ビジネスパーソンとしていちばん成長できる近道
サラリーマンの時給は、平社員から取締役までで、だいたい2000~5000円。医者や弁護士などの高度な専門技術をもった人なら1万~3万円で、マッキンゼーのシニアコンサルタントの時給は8万円ぐらいです。つまり、日本人全体の時給には、800円~8万円までの幅があるということ。この100倍の差は、いったいどこから生まれるのでしょうか? それは希少性によって決まります。要するにレアな人かどうかなのです
できるなら自社株を買って経営者目線を身につけよう
相手の頭の中に、「A」と「B」と「C」の要素しかなくて、自分がプレゼンしたいのは「X」の要素だとします。ここで、「X」をそのまま解説しても相手には伝わりません(中略)では、どうすればいいか。「X」を、相手の中にある「A」と「B」と「C」の関数で伝えるのです
英語をマスターするには、A4のレポート用紙に10枚分、自分に関わることを英作文して丸暗記すること。騙されたと思ってやってみてください
「正解主義」「前例主義」「事なかれ主義」を打ち破れるか、否か
すげ替え不可能な人材とは、上司や会社が失脚させたくてもできない人のこと。具体的には、現場の優秀な社員が大勢、自分の味方についていて、いい顧客をダイレクトに握っている人です。こういう人になれば、会社は簡単に辞めさせることができません
20代、30代のうちに周囲に貸しをつくっておくと、40代で独立して鎧を脱いだときに、周囲の人が助けてくれます
これからの時代は、いまいる組織とは別の山を自らつくり、その山に同時にのぼる、または状況に応じてひとつの山から隣の山に乗りかえる「連山主義」が必要
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『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』藤原和博・著 東洋経済新報社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492045082
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◆目次◆
序 章 すべての人に共通する3つの条件
──まずは3条件をクリアして「12.5人に1人」の人になれ!
第1章 A「経済的価値×権力志向」(社長タイプ)
──「力」を求める人の4つの条件
第2章 B「経済的価値×プロ志向」(自営業タイプ)
──「技」を求める人の4つの条件
第3章 C「経済以外の価値×権力志向」(公務員タイプ)
──「つながり」を求める人の4つの条件
第4章 D「経済以外の価値×プロ志向」(研究者タイプ)
──「好き」を求める人の4つの条件
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