2006年12月25日

『ロジカルリスニング』

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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478770239

本日の一冊は、サンダーバードでMBAを取得後、シリコンバレーで組織コンサルタントとして活躍。グロービスのシニアマネジャーも務めたという著者が、「論理思考」と「聞く技術」の統合スキルを提唱した一冊です。

論理思考を身につけた人とそうでない人が話をすると、必ずといっていいほどコンフリクトが生じますが、その原因は、じつはロジカルリスニングが身についていないから。

本書では、異文化経営で知られるサンダーバードを卒業し、今でも企業研修等で年間2000人以上のビジネスパーソンを指導しているという著者が、相手の意図を正しく読み取る方法、会話のコンフリクトを避ける方法などを、丁寧に解説。

ほかにも、論理的な話し方や相手の感情に対処する方法、詭弁を打ち破る方法など、実践的な対人関係ノウハウが盛りだくさんです。

「要領の悪い自分」を嫌いになる前に、また部下を「要領の悪いやつ」といって切り捨てる前に、ぜひ読んでおきたい一冊です。

個人的には、著者がこれまでに書いた本の中で一番参考になりました。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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相手のせいにする前に、「自分はあの人がどれだけ話しやすい環境
を提供したのか? 相手の発言をどこまで理解しようとしたのか?
発言の中の隠れた前提を考えてみただろうか? また、こちらの話
を聞いてもらえる環境づくりをしたのだろうか?」と考えることか
ら始めなければならない

コミュニケーションの質を考え、自身のコミュニケーション能力を
向上させるために強調したいのが受信系だ。受信系とは、「観察す
ること」と「聞くこと」だ

対人感受性を高めるためには、オープンマインドであることが求め
られる(中略)具体的には「好き・嫌い」「いい・悪い」と簡単に
決めつけないことだ

サロベイ博士によると、次の4つの能力が優れている人ほど、周囲
の人と円滑なコミュニケーションがとれ、成果も期待できると言わ
れている。
・感情の識別:人が感じている感情を正確に識別し、同時に自分の
       感情も正確に認識する
・感情の利用:感情と課題を適合させる
・感情の理解:気持ちから未来を予測する。感情の意味を理解する
・感情の調整・管理:気持ちを伴って実行する

自己認知力を高めておくことは、ロジカルリスニングに限らず、様
々なスキルアップ、そして自己成長に欠かせない

コミュニケーションをとる際には、お互いに普段は意識しない「氷
山の水面下の部分」、つまり隠れた前提に注意を払うことが重要

◆D.I.Eモデル
Description:事実、自分がとりいれた情報を描写する段階
Interpretation:解釈の段階
Evaluation:評価の段階

人間は、いったん決めつけるとそれに即した情報を取りやすくなってしまう

◆反論の3つのステップ
1.相手の論拠を聞く
2.相手の論証(論拠+結論)を検証する
3.異論を述べる

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『ロジカルリスニング』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478770239
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■目次■

はじめに
第1章 なぜ、ロジカルリスニングが重要なのか?
第2章 ロジカルリスニングに求められるものは?
第3章 コミュニケーションの本質
第4章 ロジカルリスニングに必要な思考力を鍛える
第5章 ロジカルリスニングの実践
第6章 かみ合う議論をするために必要なこと
第7章 集団の中でのロジカルリスニング
第8章 ”ロジカルリスニング”を超えて

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