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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532111242
本日の一冊は、大和證券のトレーディング室を経て、現在、インフォストックスドットコムのチーフアナリストを務める著者が、銘柄選定の基本を説いた一冊。
通常、単行本で出されている株本は、「バリュー株投資か、テクニカル投資か」といった両極端のものが多いのですが、本書は「景気循環株」「バリュー株」「成長株」の3つに分けて見極め方を解説しており、比較的バランスのよい内容です。
ちなみに、以上3つの分け方は、天才投資家マット・セトの4つの分類から一般投資家に必要な3つを抜き出したもので、本来はこれに「企業再生株」が加わるようです。
本書では、この「企業再生株」を除いた3つを、初心者でもわかるように詳しく解説しています。
東京証券取引所の概要から、機関投資家の投資方法、各セクターの特徴、注目すべき指標・統計など、さまざまな内容が盛り込まれていますが、本書の最大の特徴は、通常の書籍では無視されがちな「シクリカル(景気循環)株」について詳しく述べられていること。
著者によれば、「シクリカルセクターの株価の動きは、株式市場の天井や大底で真っ先に動き出す習性を持って」おり、これについて知っておくことは、いざという時、自分の財産を守ることにつながります。
キワモノの投資本を読むのもいいですが、たまにはこういったベーシックな読み物を読んでおきたいものです。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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時価総額のトップにはソニーや松下、シャープなどの電機業界が13
%強で君臨しています。上場企業数も165社と33業種中で最も多く、
日本の株式市場はやはり電機セクターが中心となっていることが一
目でわかります
同じ業種に属する会社は常に似たような経営環境に置かれており、
収益動向もよく似ている
シクリカルセクターの株価の動きは、株式市場の天井や大底で真っ
先に動き出す習性を持っている
チャールズ・ダウが指摘しているように、「業種ごとに株価の変動
特性が異なる」のです
景気と企業業績との連動性という面で捉えれば、日本のほとんどの
産業がシクリカル的な業種に属する
収益変動の大部分が設備稼働率のみに依存して、需要の増加によっ
て製品価格が上昇する時にだけ売上や利益が増えるからこそ、シク
リカルセクターの株価変動は景気の回復に先駆けて上昇するのです
銅の値段の動きは、世界の経済状態をストレートに映し出すものと
して指標的な役割を果たしています
最もお勧めなのは、日本経済新聞・夕刊の市況欄にある「海外商品
先物・現物」の値動きを追いかけることです。そこには前日の海外
市場の商品価格が先物・現物ともに記載されています
「相場は絶望の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観とともに成熟し、
幸福とともに消滅する」(相場格言)
比較的早めに発表されるデータとして、経済産業省が発表する「鉱
工業生産」、総務省の「家計調査」、厚生労働省の「毎月勤労統計」
などがあります。(中略)速報性が高いのが現在の日銀短観です
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『有望株の選び方』
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■目次■
[I] 株式投資のスタイル
[II] シクリカル(景気循環)株を探す
[III] バリュー株を探す
[IV] 成長株を探す
エピローグ
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