【佐々木常夫さんによるリーダー論】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872906187
本日の一冊は、ベストセラー『働く君に贈る25の言葉』の著者、佐々木常夫さんによるリーダー論。
※参考:『働く君に贈る25の言葉』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872905008
2011年に出された『これからのリーダーに贈る17の言葉』のポケット版で、新たに硫黄島の総指揮官だった栗林忠道氏の話を加筆しています。
栗林中将は、約2万の兵を率い、太平洋戦争末期の大激戦地・硫黄島で戦った方ですが、著者は、この栗林中将に、理想のリーダー像を見出しています。
<彼は「水の一滴は血の一滴」とし、将校の特権を許さず、将校も兵士も同じ量の水とした。食事についても上下区分なし。自分も含め、皆同じ食事とした。内地から生野菜が届くとすべて部下に分け与えて、自分は一切口にしようとしなかったという>
部下が栗林中将を慕い、戦った結果、硫黄島は、<太平洋戦争において米国が攻勢に転じた後、米軍の損害が日本軍の損害を上回った唯一の戦場>となりました。
リーダーが「志」に従い、思いやりをもって部下に接した結果、部下がリーダーを慕ってそれについていく。そんな理想のリーダーシップのあり方を、本書では提唱しています。
土光敏夫やルイス・ガースナー、小倉昌男、武田國男といった名経営者のエピソード・教訓も、読ませてくれます。
経営者・マネジャーは、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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リーダーシップは他者に求めるものではない。「リーダー不在」を“他人事”として語ることはできないのだ。むしろ、自らに問いかけなければならない。自分は、リーダーたりえているか、と
「自分を高めたい」「社会に貢献したい」といった「志」に献身する姿が周りの人の共感を呼び、その人たちが力を貸したい、力になりたいと思ったとき、はじめてリーダーシップが生まれる(中略)つまり、リーダーシップの核心は「志」にあるのだ
もちろん、現実に組織を動かすときに「武器」は欠かせない。それを象徴するのが、中坊公平さんの「正面の理、側面の情、背面の恐怖」という言葉である
老子にこんな言葉がある。「率いるためには、従わなければならない」(中略)率いる者、すなわちリーダーとは、志に従う者なのだ
「個人は質素に社会は豊かに」(土光敏夫の母・登美の言葉)
「暮らしは低く、思いは高く」(“Plain living, High thinking”土光さんが手帳にかきとめていた、イギリスの詩人ワーズワースの詩の一節)
上を見て生きろ、下を見て暮らせ
異質な者を尊重せよ。そして、あえて批判を求めよ
ゴーンがパリを発つ前に17人の精鋭に活動プランを配っているが、そこにはこんな言葉が添えてあったという。「日産を変えようなどと思うな。日産を立て直す手助けをする。それに尽きる」私たちは、ゴーンに学ばなければならない。相手を変えようとしてはならない。小異を認めて、お互いを活かす方法を考える。それが、明日を切り拓くリーダーの発想なのだ
何かのきっかけで「やり方」を身につけたとたんに“化ける”というのはよくあることだ。リーダーがその可能性をつぶすようなことを決してしてはならない
彼(栗林中将)は「水の一滴は血の一滴」とし、将校の特権を許さず、将校も兵士も同じ量の水とした。食事についても上下区分なし。自分も含め、皆同じ食事とした。内地から生野菜が届くとすべて部下に分け与えて、自分は一切口にしようとしなかったという
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『リーダーという生き方』佐々木常夫・著 WAVE出版
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◆目次◆
第1章 自分自身のリーダーであれ
第2章 自分の頭で考え抜く
第3章 本物の自信をもつ
第4章 「志」を旅せよ
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