【アメリカ大統領も読む、最新未来予測レポート】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062183765
意思決定の質は、9割持っている情報で決まる。
では一体、どんな情報を持てば、ビジネスや投資において優位性が得られるのでしょうか?
それはもちろん、「これから起こる未来」に関する情報でしょう。
それも、古代ギリシャの「デルフィの神託」のような迷信ではなく、科学的に予見される未来に関する情報です。
本日ご紹介する一冊は、アメリカ大統領も参考にするという米国国家情報会議によるレポート。
かつては大統領と閣僚、議会有力者などにしか公開されていなかった、貴重なレポートの最新版です。
本書によると、われわれの経済・社会はかつてないほど急激な変化を遂げています。
<19世紀の英国は、GDP(国内総生産)を2倍に増やすのに155年かかりました。当初(1870年)の英国の人口は約900万人でした。人口が数千万人だった米国やドイツは、GDPを2倍に増やすのに30~60年かかりました。しかし、中国やインドは、かつてないスピードと規模でGDPの倍増を実現させました。英国の前例に比べ、要した時間は10分の1、人口は100倍です>
これから17年後、2030年までの間にも、国家の覇権は移り変わり、われわれは大きな産業の変化を体験することになりそうです。
本書で紹介されているのは、以下、4つのメガトレンド。この4つの変化を、データを交えながら論じています。
◆2030年の世界の構造を決定づける4つのメガトレンド
1.個人の力の拡大
2.権力の拡散
3.人口構成の変化
4.食料・水・エネルギー問題の連鎖
世界じゅうの多くの国々で「中間所得者層」が主流になること、都市部に住む人口が増えること、自動車や日用品の需要が伸びること、中国の地位が短命に終わり、インドが台頭すること、米国が「世界の警察官」としての役割を縮小させていくかもしれないこと…。
2030年における、興味深い変化が論じられていますが、なかでも参考になったのは、今後の世界を大きく左右する4つの分野。
◆今後の世界を大きく左右する4つの分野
「情報技術」
「機械化と生産技術」
「資源管理技術」
「医療技術」
子供を塾に入れて、従来型のエリートコースを歩ませるのもいいですが、17年後、需要が増えるこれらの分野に挑ませるのも、面白いと思います。
今大切なのは、楽観論、悲観論に振り回されるのではなく、冷静に未来を予測し、来るべき変化に対応すること。
本書は、その一助となる、強力な情報源です。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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2030年までに世界じゅうの多くの国々では「中間所得者層」が主流になります。社会の主流が貧困層から中間所得者層に変化するという現象は、人類の歴史を通じて証明されています。また、世界の人口は都市部に集中し続けています。毎年、都市部に住む人口は世界中で6500万人ずつ増えています
中間所得者層の拡大から予測できる事態はたくさんあります。自動車や日用品の需要は急激に伸びるでしょう
ゴールドマン・サックスは、今後高成長が期待できる国家11ヵ国を「ネクスト・イレブン」と呼んでいます。含まれるのは、バングラデシュ、エジプト、インドネシア、イラン、メキシコ、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、韓国、トルコ、ベトナムです。我々独自の試算によると、2030年までにこの11ヵ国の国力の合計は、EU27ヵ国の合計を抜くことになります
2030年には、中国のGDPは日本のGDPを140パーセント上回るとみられています。ただし、「世界一の経済大国」としての中国の地位は意外にも短命となる可能性があります。2030年の時点では、経済規模では依然として中国がインドを上回っている見通しですが、その差は急速に縮まっているはずです
中国の労働人口のピークは2016年に到来します。その年の9億9400万人を頂点に、2030年には9億6100万人に減ります。一方で、インドの労働人口のピークは2050年ごろになる見通しです。
現在、世界人口は71億人で、うち約5割の35億人が都市部に居住しています。その比率が、2030年には世界人口83億人、うち都市人口は約6割の49億人と変わります
2030年までに食料需要は35パーセント拡大する見込みです。しかし、食料生産は減少傾向にあります
安価な国産エネルギーの登場は、米国経済にさまざまな好影響をもたらします。例えば、世界各国の企業は安いエネルギーを求めて、米国に工場を置くようになります。こうした経済効果は2030年までにGDPを1.7~2.2パーセント押し上げ、240万~300万人の雇用を創出すると見積もられています
国家予算の縮小に合わせて、米国は「世界の警察官」としての役割を少しずつ縮小させていくことになります
世界経済の成長エンジンがアジアに移るなか、インド洋と太平洋をつなぐ海路の重要性が増しています。古代の地中海、20世紀の大西洋に続き、21世紀は「インド洋─太平洋」の時代とみることができます。いままでは、インド洋─太平洋を含めた全世界の海路(シーレーン)で米国が覇権を握ってきました。しかし、中国が海軍力を拡大するなかで、米国の覇権は揺らぎ始めており、各国は「誰と組むのが最善の選択なのか」を再考する必要に迫られています
今後の世界を大きく左右するのは、「情報技術」「機械化と生産技術」「資源管理技術」「医療技術」の4分野です
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『2030年世界はこう変わる』米国国家情報会議・編 講談社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062183765
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◆目次◆
第1章 メガトレンド 「2030年の世界」を決める4つの構造変化
メガトレンド1 個人の力の増大
メガトレンド2 権力の拡散
メガトレンド3 人口構成の変化
メガトレンド4 食料・水・エネルギー問題の連鎖
第2章 ゲーム・チェンジャー 世界の流れを変える6つの要素
ゲーム・チェンジャー1 危機を頻発する世界経済
ゲーム・チェンジャー2 変化に乗り遅れる統治力
ゲーム・チェンジャー3 高まる「大国」衝突の可能性
ゲーム・チェンジャー4 広がる地域紛争
ゲーム・チェンジャー5 最新技術の影響力
ゲーム・チェンジャー6 変わる米国の役割
第3章 オルターナティブ・ワールド 「2030年」4つの異なる世界
2030年のシナリオ1 「欧米没落」型
2030年のシナリオ2 「米中協調」型
2030年のシナリオ3 「格差支配」型
2030年のシナリオ4 「非政府主導」型
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