2007年3月13日

『超地域密着マーケティングのススメ』

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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756910742

本日の一冊は、20歳で家業を継ぎ、人口1万人足らずの小さな町の水道工事店を経営、1部上場メーカー主催の販売レースで2年連続県内総合1位、個人商店では関西1位に輝いた著者が、地域密着ビジネスの要諦を述べた一冊です。

著者は、早稲田大学進学のため、一度は上京したものの、家の都合で地元にUターン。

本書には、その時に感じた地元との心理ギャップや、地域で受け入れられるまでの苦労話が、まるでドラマのようなエピソードとともに綴られています。

9000人だけが使う方言を使って集客をした話、みかん作りの苦労を聞き出すことから受注につながった話、「ポンプの神様」と呼ばれる職人から教わった話…。

著者が商売を通じ、実際に見聞きしたことが鮮やかに再現されており、読み物としても楽しめる、そんな内容です。

特に、高い見積もりでもOKをくれた取引先の話や、時代遅れの太陽熱温水器を見直した話などは、商売の本質をあらためて教えてくれる内容で、読んでいて思わず胸がじーんと熱くなるほどです。

商売のノウハウとしても、方言をチラシに盛り込む、その家の前で手紙を書くなど、即実践できて効果のありそうな手法が満載。

地方でビジネス展開したい経営者はもちろん、地方出張の営業マンにも、自信を持っておすすめできる一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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地元で生まれ育って、普段から他の地域の人と接触しない人たちに
は、仕事を頼んだ相手が同じ地域に住んでいながら、イントネーシ
ョンや言い回しが少し違うことに、知らないうちによそよそしさを
感じてしまう

当店のチラシでは毎回、こういった重箱の隅をつつく方言をそっと
書き込み、反応率の高い広告を作ることに成功しています

平常心から、さらに良い感情、つまり「嫌いではない」から「好き」
と思えるようにするにはどうすれば良いでしょうか。
私は、そのために
・思い出話をする
・可能な限り相手の情報を知っておく
・相手の得意分野で質問をする
という3つの方法を使っています

人混みに向けた高確率なマーケティングを目指すよりは、その「電
話の相手」になることのほうが優先される

人口流動率が少ない地域の商売が目指すのは、お客様がすべて顧客
という「オールリピータービジネス」です。長い時間をかけて培っ
たお客様の好意を消費するような商品は、事前にこちらでふるいに
掛けておく必要があるのです

やはり自分で作業ができるかどうかわからないものは、専門家に頼
みたいとおっしゃる方が多いのが現状

特定の商品だけに絞り込むとマーケットが一気に狭まってしまいま
す。ですから「状態」に絞り込むのです。「枕といえば○○店!」
よりも、「不眠といえば○○店!」のほうが、商売がずっと広がる

購入を迷っている人に、自分の経験ではこの場合買ったほうが必ず
お得ですよと、とにかく言い切ってあげることが鍵という場合がある

大切なのは、1位の半歩先を走り続ける、「一流の自分」ではない
でしょうか(中略)時間が経っても質が更新されない1位は、意味
が腐るのです

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『超地域密着マーケティングのススメ』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756910742
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■目次■

はじめに
Chapter1 顧客との親密さを深める
Chapter2 人口が流動しない地域、情報が更新されない地域の商売
Chapter3 都会でも使える! 地域密着ビジネスのススメ
Chapter4 情報化が進み、お客様が先に商品情報を持っている時代?
Chapter5 営業戦略(影響力の武器とシュガーマンを活用)
Chapter6 ピークを過ぎた商品をどうやって売るか?
Chapter7 お互いに語り合い、地域の情報を蓄積する
Chapter8 地域No.1になると心に決める
Chapter9 集客必勝法
Chapter10 あなたの会社の強みは何ですか?
Chapter11 人付き合いで、本当に考えなくてはいけないこと
Chapter12 ふるさとマーケティング
おわりに

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