2006年8月15日

『上司力トレーニング』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478360928

本日の一冊は、「リクナビ」および「リクナビCAFE」の編集長
を務める著者が、豊富なデータとナマの声をもとに、いまどきの若
手社員と上司のギャップを明らかにした注目の一冊。

ネットでは饒舌だがナマのコミュニケーションは苦手、じつは飲み
会など社交の場には積極的、やる気はあるのになぜか気が利かない…。

ちょっと前までの若手とはまた違う価値観を持った、新しい世代の
ナゾを、40代の上司でもわかるように、丁寧に解説しています。

彼らが置かれた状況、その中で身につけた処世術や価値観…。
これを知らずして、マネジメントも教育もあったものではありません。

今年から新卒を採用している土井にとっても、じつに気づきの多い
本でした。

本書のなかで、上司の側の意見として載せられていることのほとん
どは土井と新人T君にも当てはまり、いかに今の20代と僕らとのギ
ャップがあるのか、再認識しました。

本としての読み応えはまあまあですが、いまどきの若手の考えを知
るには、おそらく最適の本です。

上司の必読本として、ぜひおすすめしたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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◆若手社員の代表的な声
「いつまでも先輩のアシスタントはイヤなんです。早く自分で結果
を出したい」
「仕事の意義がわからないのに、頭ごなしにやれと言われてなえます」

今の若手は相談できる同期や年の近い先輩が少なく、たとえいたと
しても雇用形態が違うため、相談しづらい関係

上司の評価が部下の出世や給与額に直結する成果主義では、なぜそ
う評価したのかを上司自身が説明し、部下の”納得感”を作り出す
必要があります

若手に「学生時代強く望んでいた働き方」を尋ねたところ、「興味
・関心に合った分野で働く」が、「有名企業・大企業で働く」「高
い報酬や待遇が得られる」を大きく引き離し、ダントツのトップ
(リクナビCAFE「社会人のキャリアと転職に関する意識調査」)

今の若手には「頼まれた以外のことはする必要はない」もしくは
「そこまで気が回らない」人が増えている

今の若手は「仕事」と「生活」を別モノとは考えていません

一言でいえば、「やりたいこと」という縦軸に対して、横軸にあた
る「自分の能力」については深く考えていない

言うまでもなく、上司が若手に”任せる”と言う場合は、「報・連
・相」のあることが前提です。けれども、今の若手にはこのことが
わからないのです

「自分にとって理想の上司とは?」と聞いたところ、「自分を成長
させ、導いてくれる」が42.7%と圧倒的多数で1位
(リクナビCAFE「上司に関するアンケート」)

ささいな仕事であっても、何か一つ部下が行動を起こすたびに、
「褒める」&「次の課題」の二つをセットで示してあげてください

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『上司力トレーニング』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478360928
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■目次■

第1章 上司力は“言葉”で決まる
第2章 どうすれば部下に通じるのか?
第3章 部下のモチベーションを高める上司力
第4章 部下の行動をマネジメントする上司力
第5章 部下をグングン成長させる上司力

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