http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447850265X
本日の一冊は、先日亡くなったというマーケティング界の巨人、セ
オドア・レビット氏による普及の名著です。
1963年の初版以来、版を重ねているという超ロングセラーですが、
なるほど、読めばその理由がよくわかります。
もちろん、40年以上も前の本であり、本書に今すぐ使えるマーケテ
ィング手法を望むのはナンセンスです。
しかしながら、本書のメッセージの中心にある、「マーケティング
R&D」という概念は、いつの時代でも使える考え方だと思います。
本書のなかで著者は、自社のビジネス価値を再定義をしなかったた
めに衰退した鉄道会社の例を挙げていますが、多くの企業は、鉄道
会社と同じ理由で衰退の道をたどります。
そうならないために、経営者はどんな姿勢でマーケティングに臨む
べきか、そしてマーケターはどんな点に着目して未来を予測すれば
いいのか、本書にはまさにそのヒントが書かれています。
読んでいるうちに、マーケティング書を超えて、マネジメントや仕
事術の根幹にまで迫ってくる、充実の内容です。
マーケターのみなさんは、ぜひ読んでみてください。
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■ 本日の赤ペンチェック
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変化の激しい時ほど、変化しないものが多く残る
マーケティング開発部門が成功するのは、社風としてつねに現行の
やり方に疑問を抱く必要が強調されていて、マーケティング開発部
門に対して現行のマーケティング方式の改善策をつねに検討し計画
するよう要請されている場合である
どんなによいものでも、いつかはうんざりするようになる。スーパ
ーの店はますます大きくなり、製品の種類はますます多くなる。買
い物に時間がかかる。求めるものを探すのがたいへんだ
今日、鉄道会社が危機ににみまわれているのは、旅客と貨物の輸送
が他の手段に奪われたためではなく、鉄道会社自身がそれらの需要
を満たすことを放棄したからである。鉄道は自らを輸送事業と考え
るのではなく、鉄道事業と考えてしまったために自分の顧客を他へ
追いやってしまった
新しいマーケティング方法を考え出してテストすることを任務とし
た「マーケティング開発部門」の話題は、なぜわれわれの耳に伝わ
らないのだろうか
「われわれはすべて未来に関心をもつべきである。なぜなら、われ
われは余生をそこでおくらなければならないから」(チャールス・
F・ケッタリング)
◆未来を予測するための要件
1.社会の体制と方向を理解すること
2.消費者の潜在的・潜在的な動機づけ、願望、ニーズを理解すること
製品やサービスを大衆の前に並べる時にはいつも、新しい心理的安
心感を創造しなければならない
革新が大きくて新奇であるほど、対象となる消費者に深くしみ込ん
でいる習慣を変える力も大きい
リサーチャーは専門技能者として本来あるべきように行動すべし、
事実や数字で直ちに証明できなくとも、自分の信じることを語るべし
今日、多くの会社がカネをかけた割に売上を伸ばしていない理由は、
カネのかけ方が足りないのでもなければ、カネのかけ方がまちがっ
ているのでもない。カネの使い方が首尾一貫していないのである
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『マーケティングの革新』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447850265X
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■目次■
1.なぜ顧客はいつも不満を残すのか
2.変化を先取りし、変化を創造する―これが戦略だ
3.経営者の近親眼が悲劇を招く
4.短期戦術と長期計画の関係
5.マーケティングR&Dの勧め
6.会社を永続させる未来計画の進め方
7.未来思考のフレームワーク
8.マーケティング開発部門はどうあるべきか
9.市場調査のどこに問題があるか
10.芸のない類似性に落ち込む製品広告
11.求心的マーケティングの時代
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