2006年6月29日

『イノベーションの達人!』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4152087366

本日の一冊は、創造力の本質や人をやる気にさせるオフィス環境に
ついて言及し、大反響を呼んだ名著、『発想する会社!』の待望の
続編です。

※参考:『発想する会社!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415208426X

プラダやアップル、P&Gなど、名立たる企業のプロダクトデザイ
ンを手掛けてきたという世界トップクラスのデザインファーム、
IDEOのトム・ケリーが、「発想する会社」をつくるための人材
論に言及した注目の一冊です。

著者は、イノベーションを実現するために有用な人材を10のタイ
プに分け、それぞれの特質と求められる素養について言及しています。

実際にIDEOの経営やイノベーションにおいて、これらの人材が
どういう役割を果たしたのか、興味深いケーススタディを交えなが
ら、人材を活かすことの意味を学ぶことができます。

自社の開発やマーケティングを見直すヒントとしてももちろん有用
ですが、今すぐ仕えそうなビジネスアイデアもあります。

もともとはイノベーションを実現するための人材論ですが、読み方
によっては、マネジメントを超えて、キャリア論・人生論としても
読むことができます。

ビジネス界において自分が果たす役割は何なのか、それは社会にお
いてどんな意義があるのか、考えさせられる一冊です。

これは久々に「買い」ですね。

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■ 本日の赤ペンチェック
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いいアイデアがあるだけでは充分でない。行動し、実践してこそ、
真のイノベーションが成立する。行動。実践。進歩。利益。いずれ
もすてきな言葉であることは言うまでもない――が、もう一つ重要
なものが残っている。それが人だ

人類学者は手がかりを求めてゴミ箱さえもあさる

私たちの人類学への熱意は、第一に観察することから始まる

明日の市場の主流を見たいなら、今日の若者たちを見ることだ

「もし私が顧客に、彼らの望むものを聞いていたら」と、発明の才
に溢れたフォード氏は言っていた。「彼らはもっと速い馬が欲しい
と答えていただろう」
(壁に掛けられていたヘンリー・フォードの格言を見て)

実験することが企業文化の一部となっていれば、何があっても数時
間や数日のうちに対応し、自分たちの提供するものを市場の変化や
顧客の要望に合わせて変更できる

さまざまな場所へ足繁く出かけることは、よりよい花粉の運び手に
なるための最も効果的な方法の一つだ

気前よく与えることは、意外かもしれないが他家受粉の究極の一形式

新しいアイデアにつながる正しい道を見つけるためには、当初の戦
略を却下しなければいけないときもある

どんな人がコラボレーターになれるのか?どういう任務が遂行でき
る人なのか?それは、個人よりもチームを重んじ、個人的な達成よ
りもプロジェクトの完遂を第一に目指す奇特な人である

◆有能な監督の五つの傾向
1.舞台の中央を他人に委譲する
2.新しいプロジェクトを見つけるのが好き
3.難局に対処できる
4.高みをめざす
5.大きな道具箱を使いこなす

人はみな、自分の話を聞いてもらいたがっている。そして、人びと
の心の中にしまわれた個人的な物語を引き出してやれば、求める洞
察がしだいに浮かび上がってくる

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『イノベーションの達人!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4152087366
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■目次■

プロローグ 天邪鬼に負けてはいけない
第1章 人類学者
第2章 実験者
第3章 花粉の運び手
第4章 ハードル選手
第5章 コラボレーター
第6章 監督
第7章 経験デザイナー
第8章 舞台装置家
第9章 介護人
第10章 語り部
第11章 すべてが混じり合って
謝辞
訳者あとがき

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