http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344011759
本日の一冊は、大ベストセラー『会社にお金が残らない本当の理由』
の著者、岡本吏郎さんによる、久々の新刊です。
※参考:『会社にお金が残らない本当の理由』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894511576
タイトルだけを見ると、会計を体レベルで覚えられる本、といった
イメージですが、著者も書いているように、厳密には会計の本では
ありません。
どちらかと言えば、会計アレルギーを持つ著者、経理や税理士にま
かせっきりにしている経営者に対する自己啓発の書と言えるでしょう。
本書には、会計難民の典型と言える経営者Aと、学歴はなくても会
計の本質がわかっている経営者Bが登場します。
この2人の対比を見ているうちに、「会計はそんなに難しいものじ
ゃない」「経営者がイニシアチブを持ってやるべきものだ」という
意識にさせてくれる、というのが本書の効用です。
では、実際に経営者がイニシアチブを持ったとして、何を行い、ど
のポイントを押さえれば良いのか。本書はその点も明らかにしてく
れます。
会計アレルギーに悩まされている、いまだに決算書が読めずに入門
書を買いあさっている、という経営者にはぜひ読んでほしい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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大雑把に言ってしまえば、一つ一つの取引の集計。それが会計だ
極論すると経営者本人にとっては会計学が定めるところのルールな
んてどうでもよい。株式投資をしたり、他人の会社にお金を貸すよ
うな場合は、会計学のルールを知らなくてはちゃんとした判断がで
きなくなってしまうが、自分の会社に関しては自分のルールでやる
のが一番
会計によって算出されるものは現実でもなんでもないわけである。
一面から見た実体。ただ、それだけ。そして、それは基準の変更な
どで平気で変わる
直近の金繰りが悪い場合、私たちがやれることは二つだけ。売上を
増やすか借金をするか
やはり、入金を多くするには適正な利益をオンした売上を上げるべ
きだ。出金を減らすならば、まずは、役員報酬を減らす
決算書ごとき、それも税務基準の決算書ごときで経営の全体を解説
しようとする行為がおかしい
税務調査に入ったとき調査官は必ず元帳から調査の足がかりを見つ
けていくように、元帳は原取引の情報の宝庫だ。カラダで会計をす
る身としては、現取引の確認をせずに集計額を見ても意味を感じな
い。だから、主要な取引については必ず元帳を確認する
日本の税制では、売掛金などの貸し倒れは簡単にできない。裁判の
判決などで確定した場合など貸し倒れを認める基準が厳しいのだ。
そのため、頭を使わず税務決算をしている会社はどこでも、実態よ
りも決算書がふくらんでいる
科目を決めるのは経営者だ。経営者が経営をしやすいように全ての
科目のルールを決める必要がある
なぜ、毎月棚卸しを行うと粗利率が改善するのかはわからない。毎
月、在庫の確認をするだけで粗利率が改善するなんてことは、本来
はないはずだ。しかし、実際にはそうなる
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『会社の数字がカラダでわかる!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344011759
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■目次■
第1章 カラダを使わずに何を使う
第2章 もう少しカラダを大切にしたいもんだ
第3章 会計するカラダ
最終章 会計するアタマ
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