2006年1月29日

『一生懸命って素敵なこと』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794214707
本日の一冊は、かつてBMWやフォルクスワーゲングループで伝説のセールスと謳われ、現在はCEOとしてダイエーの再生に取り組む著者が、自らの半生と、セールスの極意、そして人生で成功するための心構えをつづった一冊です。

ベストセラーとなった前著『失礼ながら、その売り方ではモノは売れません』同様、セールスのヒントとしても有用ですが、今回はより、仕事人としての生き方や、自己成長というものに主眼が置かれている印象を受けます。

※参考:『失礼ながら、その売り方ではモノは売れません』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/475050503X

小売りに携わる人間は、どういう心構えでお客様と対峙するべきなのか、マネジャーは、どうやって部下に接するべきなのか。

述べられている内容は、ビジネス書のジャンルを超えて、あらゆる人間関係に当てはまる気がします。

人とつながり、ともに成長することの素晴らしさと、成果を出すための本質が学べる、じつに味わい深い一冊です。

表紙やタイトルが女性的すぎる気がしますが、もちろん性別を問わず、楽しんでいただける内容です。ぜひ読んでみてください。
———————-
■ 本日の赤ペンチェック
———————-
小売業は人の商売ともいえるから、現場の人の気持ちをより共有できる人がトップを務めれば、会社は絶対よくなるはずである

経営者はただオフィスで旗を振っていればいいわけではない。それももちろん大切な仕事だが、そのいっぽうで、実際の現場に足を運び、店員とお客様がどういうふうに話しているか。あるいはお客様はどこに手を伸ばして、何を買い物カゴに入れられるか、自分の目で見ないといけない

お客様によりよいサービスをお届けするためには、従業員もその職場で働くことが幸せで楽しくなければならない

意識改革をするにはコツがある。それは、私自らが手本を見せることだ

(ホンダのディーラーでの経験から)思い返すと、この三日間はじつに貴重な研修だった。クルマのセールスの仕事は売ってからほんとうのサービスが始まると、社長は自ら教えてくれたのである

私がお客様にとって安全な人間というだけではだめ。「ああ、あの人が来て、ちょっと、今日は面白いことを言ってたわ」それだけでも足りない。「あの人が来たら役に立って、私は助かっている」そこまで行かないと、ほんとうにホンダの話、クルマの話はできないと思いいたった

働く上で、やはり収入は大事である。あぶく銭はダメだが、ちゃんと働いた対価としての収入は人を育てる

大金を一度に使っていただくのだから、買う行為自体も最高に楽しんでいただきたい。セールスマンはその演出をしなくてはいけない

人間は褒められると、自分に自信を持つようになる。結局、成績の上がらない人というのは、自信がないのだから、自信を持たせてあげればいいのである

考えてみれば、人はリスクに出会って、それを乗り越えていくたびに成長してゆくのだろう

「ダイエーは再生しますか」と訊かれたとき、私は、「はい、再生します」と即座にお答えするだろう。もちろん、未来のことは誰にもわからない。ただ、私の意志だけである。私は再生させるという意志があって、今を生きているのである
————————————————
『一生懸命って素敵なこと』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794214707
————————————————
■目次■
第1章 私がダイエーでやっていること
第2章 幼い頃から人が好き
第3章 トップセールスマンへの道
第4章 経営の要点は「人」である
第5章 女性の力が企業を活性化させる
━━━━━━━━━━━━━━━
■ご意見、お問い合わせは、
eliesbook@yahoo.co.jp
■マガジン登録、変更、解除
http://eliesbook.co.jp/bbm/
━━━━━━━━━━━━━━━

この書評に関連度が高い書評

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー