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本日の一冊は、話題となった『伊勢丹な人々』の著者、川島蓉子さんが、現在注目の企業に取材し、その魅力を解説したものです。
取り上げられている企業は、アップルコンピュータ、資生堂、ユナイテッドアローズ、ホンダ、カッシーナ・イクスシーの5社。
マーケティングと商品開発、デザインの視点から、それぞれの企業の強みを分析しています。
広報に対する取材が情報源と思われますが、その割にはきちんと批判すべきところは批判しており、バランスが良いと思います。
ただ、あえて希望を言えば、理念を貫き通している各企業のマネジメントやお金の面についても、言及してほしかった。
普段、ビジネス視点の分析ばかりを読んでいる方にとっては、著者のファッション視点からの分析はとても興味深いと思います。
ぜひ読んでみてください。
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■ 本日の赤ペンチェック
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◆アップルコンピュータ
消費者が知ることができるのは、あくまで「見た目=かたち」を通じた情報なのである。売り場で製品を目の前にして、なぜそうなっているのかを知ることはできない。だからこそ、デザインがすべてを語るようになってほしい
アップルでは、製品、パッケージ、販促ツール、ストア、広告にいたるまでが、強いコンセプトで貫かれている
◆資生堂
単に商品としての化粧品を広告するのではなく、その時代の女性がどんな美しさを求めているのか、もっと言ってしまえば、どんな生き方を求めているのか――そこまでを視野に入れた表現を常に続けてきた。それが資生堂という企業なのである
エフティ資生堂マーケティング一部長石川由紀子さんの信条
1.モノを作るにあたっては、常に「財産に刃向かう行為による、痛みを伴ったところでの自己革新」が必要
2.私が木を形作るのではない。私の作業は木の中に眠っている像を彫り出すだけだ。余分な木屑をただ払いのけるだけでいい
3.真の顧客視点に立つためには、常識を思いっきり疑ってかからなければならない
◆ユナイテッドアローズ
商店宣言
「我々が作りたいのは優良企業ではない。不滅の商店である」
「我々が行っているのは単なる事業ではない、正しい商売である」
「我々は単なる会社員ではない、創造的な商人である」
◆ホンダ
広報部コーポレートプロモーション室室長の松澤正和さんの言葉
「クリエーションは合議して作るものではない」
ホンダの持っている先進的なイメージは、こういった個が個を際立たせていこうとする力から生まれている
ホンダの企業としての優位性は、メーカーでありながら、「商品があることによってできる世界」を生み出してきたことにある
◆カッシーナ・イクスシー
カッシーナのモノ作りのコンセプトは、「インダストリアルな生産性と、アルチザン(職人)の技術の継承との見事な融合」にある
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『なぜ、この企業に惹かれるのか』
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■目次■
はじめに
アップルコンピュータ
資生堂
ユナイテッドアローズ
ホンダ
カッシーナ・イクスシー
おわりに
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