http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4916089480
本日の一冊は、大広や、マッキャンエリクソン、オグルヴィ・アンド・メイザー・ジャパンなどを経て独立した著者が、中小企業のための、お金がかからないブランド戦略を説いたものです。
著者によれば、「従来の『より安く、より多くの人へ』という儲けの法則」は、「もはや現状のビジネス環境にそぐわ」ず、今後中小企業が儲けていくためには、ブランド、それもお客様の主観に根差したブランドが必要です。
では、お客様の主観に根差したブランドとはどうやってつくればいいのか。本書では、ナイキやルイ・ヴィトン、ユニクロなどの例を挙げて、その要件を説明しています。
本書の優れた点は、ブランドのコンセプトや考え方にとどまらず、人事面やシステム面、経営者が果たすべき役割にまで言及している点です。
ブランド企業をつくるために、どんな人間を起用し、自分はどんな役割を果たすべきか。お客様とのコミュニケーションはどうとればいいのか。そして企業として、何を提供すれば良いのか。
本書には、高付加価値を生み出す、実践的なブランド経営のヒントが隠されています。
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■ 本日の赤ペンチェック
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ブランドとは製品を売ることでも、会社を売り込むことでもなく、「ビジネスそのものを売る」ということ
コストを変えずに、お客さまの満足度を向上して、価格を上げるから、儲かる
競争さえなくなればよい(中略)単純な製品やサービスは「比較されるから、安くせざるを得ない」
ブランドは「主観的な満足」を狙い目にしている
「主観的な満足」は、客観的な満足と違い、価格を押し上げる力になる
儲けはマーケットを広げることでは生まれない、マーケットに枠をつくることで生まれる
ブランドは、ビジネスというあなたには明確に認識できる実態を、お客さまという外側と、従業員という内側にも、シッカリと見てもらうための装置
競合を除くとビジネス上のプレイヤーは三つしかありません。それは、製品、会社、お客さまの三つです
◆ブイトーニの成功例
「ブイトーニで今夜の我が家はイタリア気分!」という、主観的な満足を売りに出した
市場を見て使場を見ていないと、お客さまの満足がどこにあるのかが分からない
「お客さま」と決めた人たちに、あなた自身が特別な名前を付けて、その姿をイキイキと描き出すこと
場のブランドのためには、「濃いお客さまの声を聞く」こと
◆ブランディングに関わる三種の人材
1.「個の価値観を呈示できる」企画者(バカ者)
2.価値観を「やる気や熱意に転換できる」管理者(キレ者)
3.「お客さまの目(主観)をフィードバックできる」観測者(ヨソ者)
あなたがヨソ者の「代理人」になることが、会社を変える鍵
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『ガバガバ儲けるブランド経営』
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■目次■
PART1 儲けの論理 ブランドとは儲け力である
第1章 儲けの仕組みに断層が生まれている
第2章 高価格への挑戦
第3章 高品質・高生産性への挑戦
第4章 ブランドの定義
PART2 「ブランド」を設定しよう 客単価アップの実践
第1章 「何」に名前を付けるのか?
第2章 名付けの「単位」は?
第3章 「ソリューション」に名前を付ける
第4章 「メソッド」に名前を付ける
第5章 「お客さま」に名前を付ける
第6章 「場」に名前を付ける
PART3 「ブランディング」を整備しよう 品質アップ・生産性アップの実践
第1章 「誰」にやらせるのか?
第2章 「バカ者」
第3章 「キレ者」
第4章 「ヨソ者」
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