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本日の一冊は、米マーケティング界のカリスマ、セス・ゴーディンによる久々の新刊です。
朝食用シリアルの箱をイメージした表紙で、思わず目を奪われますが、アメリカでは何と本当に朝食用シリアルの箱入りで本書を売ったそうです。内容は、派手な広告費や開発費をかけずに「オマケ」やちょっとした工夫で成功した企業の事例と、その分析です。
本書で紹介されている「ゴーディン曲線」を出すまでもなく、開発費や広告費というのは、損益分岐点を押し上げてしまう行為です。だから、創意工夫プラスPRで売ろう、というのは、今日では極めて正当な主張と言えるでしょう。
では、具体的にどうすればそのような「ソフトイノベーション」を生み出せるのか。本書には、まさにその点が書かれています。
とくに、第3部の「先端(エッジ)」生み出すためのポイントは、まさに差別化に成功した企業がやっていることを体系化したもので、ソフトイノベーションを生み出すためのヒントと言えます。
マーケターはもちろん、仕事で新たな価値を生み出したいと考える方は、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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◆オマケの特徴
1.話題にする価値があり、捜し求めて買う価値のあるサービス・製品・組織に関するもの
2.誰かのニーズではなく、私たちのウォンツを満たすもの
どんな「オマケ」も永遠ではない。だからこそ、新しい「オマケ」を生み出す手腕を磨くことが非常に重要なのである
組織がイノベーションを生み出した例などない。イノベーションを生み出すのは人間であって、企業ではないのだ
アイデアの優秀さと、組織がそれを受け入れる可能性とのあいだには、何の相関関係もない
満足顧客が売上高を劇的に増やしてくれる可能性は低い(中略)むしろ成長をもたらしてくれるのは、「不満足顧客」と「未経験顧客」
◆イノベーションを生み出す戦術 ※一部紹介
1.質問する
2.異論には質問で切り返す
3.他人の口出しは歓迎する
5.組織にではなく、個人に売り込む
6.わざと自分のアイデアを改善してもらう
8.試作品をつくる
10.「新語」を発明する
13.将来像を描き出す
16.スケジュールの威力を理解する
◆idea-a-day.comから得られる教訓
1.自分のアイデアを隠しておくのはやめること。秘密にすればアイデアは死んでしまう
2.大切なのはアイデアそのものではなく、それをどう扱うか
◆「先端(エッジ)」を生み出すためのポイント ※一部紹介
・人間工学
・公共の場で使用する
・品揃え
・待ち時間
・不平等な待遇
・業界の常識を破る
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『オマケつき!マーケティング』
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■目次■
第1部 冒険者たち
第2部 マネジメントの神々
第3部 伝説のキングダム
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