【ここまでやれれば成功する。】
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本日ご紹介する一冊は、サイバーエージェント、グーグル、イスラエル発のAIスタートアップ企業、セールスフォース・ドットコムなどを経て、パイオニアグループのCDO、現在は30代で東証プライム上場企業である小林製薬の執行役員を務める著者が、CDO(チーフ・デジタル・オフィサー)の思考法を説いた一冊。
ファミリーマートのCMOを務める足立光さんが、<デジタル人材を目指す文系の必読書>として、本書を推薦しています。
タイトルに「CDO」が入って、「デジタル人材」などと言われると、つい敬遠してしまう人もいると思いますが、これは仕事術の本として秀逸です。
デジタルの知識などなくてもできる問題解決の視点、速攻でデジタルツールを使った仕事スキルを学ぶ方法、UI/UXの目利き力を養う習慣、実務家のための読書法、新規サービスを任された時に最初にやることなど、切れば血が出るような、鋭い実践の知恵を学ぶことができます。
最初の70ページを読めば、「自分は文系だから」といってデジタルを敬遠していた自分を恥ずかしく思うに違いありません。
現在、リスキリングを扱った本が多数出ていますが、どんな本よりも本書が、新たなことを学ぶ姿勢やヒントを教えてくれる、そう確信しました。
読者が大企業勤務のサラリーマンであれ、中小企業のDX担当であれ、本書は所属企業の経営をデジタルに向かわせ、成果を出す方法を教えてくれます。
やるべきことの羅列にとどまらず、効果的な手順まで述べているのは、さすが実力派の著者ならではの視点だと思いました。
仕事術の本としては、今年読んだ中で、最も切れ味鋭い一冊です。
さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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必要なスキルは、コミュニケーション力やビジネス感度、そしてシステムをいじったり、新規にアプリなどを開発したりする際に、どれくらいの工数がかかるのかを把握していること
デジタル人材は、アプリやサービスのデータ(ユーザー)を見て、改善やアイデアをタイムリーに考えたい
デジタルスキルを本気で磨きたいのであれば、まずはその一歩として、行きつけのカフェや美容室や歯科医院、あるいは地元の友達がやっている飲食店などを「手伝う」のがおすすめ
当時の私はまだ20代で経験に乏しかったのですが、2、3年で数十億円の売上を作るミッションを与えられてしまいました。その際に、全部OJTでやるのは無理がある、優秀な人の動きを真似して実践していかないと無理だ! と思い、そういう方々の動きをリスト化したのです
まずは月にひとつでいいので、自分の生活の中で使いたいと思うスマホアプリなどを新規にインストールしてみてください
メンターとしてアドバイスをしてくれる外部の優秀な人が常に3人はいるのが理想
新規事業のターゲットのペインやニーズを2、3週間以内に具体化せよ、という社命が下ったら
(1)Xでターゲットになりうる方を50名くらいをフォロー
(2)すべての通知をONにしてすべての投稿に目を通す
(3)ターゲットが何時に投稿したか、なぜ投稿したか、なぜその内容なのかを、考察しながら見る
(4)大丈夫そうな方にメッセージを送り、個別インタビューをさせていただく
(5)関連するYouTube動画を30本くらい見る。再生速度は1・5倍で
(6)ターゲットの仕事現場に行き、少し仕事に関わらせてもらい、リアルを見る
(7)ターゲットをある程度知った上で、「ビザスク」で10名くらいにインタビューする
自社・競合・その他の決算資料を今期何社見たか?
老舗大企業には敬意・配慮・傾聴を
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ビジネス書の中には、読んでいて「血のさわぐ本」というのが存在しますが、本書はまさにそんな一冊。(要するにエネルギー量が高い)
この著者の体の中には、間違いなくニトログリセリンが詰まっていますね。
老舗企業と仕事をする際の心構えやキャラ作りの工夫も、勉強になりました。
仕事ができるとはどういうことか、知りたい方は、ぜひ、読んでみてください。
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『CDO思考』石戸亮・著 ダイヤモンド社
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◆目次◆
はじめに
第1章 「デジタル人材」と呼ばれるものの本質
第2章 「ビジネス脳」を鍛えるトレーニング法
第3章 待ってるだけではチャンスはつかめない
第4章 影響を受けた尊敬すべきメンターの方々
第5章 アナログ現場に赴いて、さあ何をするか?
第6章 役員になる日のためにやっておくべきこと
おわりに
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