【世界100万部突破のお金本】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447811692X

本日ご紹介する一冊は、ニューヨークタイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナルなどで話題となり、累計100万部を突破したお金本。

著者は、スタンフォード大学でテクノロジーと心理学を学び、Webサイト「iwillteachyoutoberich.com」を主宰する、ラミット・セティ氏。

参考：iwillteachyoutoberich.com
https://www.iwillteachyoutoberich.com

本書では、どうすれば普通の人がお金持ちになって経済的自立を達成できるか、節約と投資の面から語っています。

アメリカの本らしく、クレジットカードとの付き合い方から始まり、ストレスなく支出を管理する方法、投資の基本、アセットアロケーションの大切さ、インデックスファンドへの投資などを解説しています。

極めて王道の投資法が書かれていますが、心理学を専門とする著者らしく、読者の行動を促すのが上手い。

また、怠惰な人間でもコツコツ投資できるよう、貯蓄・投資を自動化する方法についても述べています。

規律正しいだけのお金本と違って、生きがいや楽しみを考慮しながら投資できる、無理のない投資法を説いているのがいいと思います。

また、人は年齢や資産額によっても取れるリスクが違いますが、その点も考慮してアドバイスが示されており、バランスの良い本だと思いました。

ファンドマネジャーや格付会社、ファイナンシャルアドバイザーなど、いわゆる「お金のプロ」にとっては耳の痛い話が書かれていますが、個人投資家にとっては、拍手喝采の内容でしょう。

米アマゾンで１万件以上の五つ星を取ったというのも頷ける内容です。

さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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できるだけすぐに投資を始めるというのが常に最良の選択

好きなものには惜しみなくお金を使い、そうでないものに容赦なく節約しよう

投資とは長期的には非常に退屈なものであるべきだ

５週間のアクションステップ
第１週：クレジットカードを整理し、借金を返済し、無料で使えるカードの特典を利用する方法を学ぶ

第２週：確定拠出年金口座と証券口座を開設する

第３週：自分がいくら使っているのかを把握し、いかにしてお金を然るべきところに投じるのかを理解する

第４週：それぞれの口座をリンクさせ、お金を管理・運用するシステムを自動化する

第５週：投資が株の個別銘柄を選ぶことではないことを理解した上で、わずかな労力で儲けられる投資手法を学ぶ

年収７万5000ドルまでは幸福度が上がる一方、それ以上稼いでも幸福度はそれほど変わらないという研究結果を聞いたことがあるかもしれない。実際にデートンとカーネマンが2010年に行った研究によると、「感情面での幸福度」は年収７万5000ドルがピークだという。ただ、「生活の満足度」という別の尺度を使うと、年収7万5000ドルでは頭打ちしない。50万ドルになっても、100万ドルになっても上がり続けるのだ

アラカルト・メソッドとは、心理学を活用して支出を削減する方法だ。まず最初に、ケーブルテレビ、スポーツジムなどあらゆるサブスクリプションをすべて解約する。その後に必要なものやサービスだけを精査した上で、改めて個別に買うというやり方だ

レーティングの低いファンドは格付け通りにパフォーマンスが低迷するものの、レーティングの高いファンドは格付け通りの動きをしない

ポートフォリオのボラティリティ（価格変動）の主たる要因はアセットアロケーション

60歳以上であれば、ポートフォリオの大半を安全な債券に投資すべきだ

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かなり具体的な内容で、どこまでが日本の制度に対応しているのかわからないのが問題ですが、資産運用法としては、極めて王道な考え方が示されています。

怪しいセールスに騙されることなく、資産を増やし続けるために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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『トゥー・ビー・リッチ』ラミット・セティ・著　岩本正明・訳　ダイヤモンド社

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◆目次◆

序　章　お金を増やすために特別なことはいらない
第１章　クレジットカードを最適化しよう
第２章　投資の準備を始めよう
第３章　お金に対する意識を変えよう
第４章　寝ている間にお金を増やそう
第５章　「投資のプロ」は「素人」の運用に勝てない
第６章　面倒くさがり屋のための簡単な投資
第７章　資産をメンテナンスしよう
第８章　リッチな暮らしを送ろう