【売れてます】
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本日ご紹介する一冊は、売れ行き好調の人事関連書籍。
堅くなりがちなジャンルですが、タイトル、切り口が素晴らしいですね。
著者は、リクルートで『就職ジャーナル』『Works』の編集や組織人事コンサルタントとして活躍後、ファーストリテイリングで執行役員人事総務部長、ソフトバンクでブランド戦略室長などを歴任した人物。
現在は、株式会社モチベーションジャパンの代表取締役社長として、経営コンサルティング、組織人事コンサルティングに関わっているようですが、本書では、多くの会社、上司が陥る人事の罠について説明しています。
理論に基づき、なぜ会社や上司が社員のモチベーションを下げてしまうのか、その傾向と対策を紹介しています。
なかでも注目は、第2章<「社員がやる気を失っていく上司」に共通する10の問題と改善策>と、第3章<「組織が疲弊していく会社」に共通する15の問題と改善策>。
典型的なダメ上司とダメ組織の例が載っており、それがなぜ社員のモチベーションを下げるのか、どうすれば改善できるのか、詳細が説明されています。
問題のある組織にいる社員なら、読んで「そうそう!」と共感できるでしょうし、上司の立場にある人が読めば、何が問題なのか一目瞭然です。
実際のところは、人事やマネジメントに関する理論を上手に並べた本なのですが、こういう形に編集されると、自分事として読むことができます。
人事のプロにとっては既知の内容が多いかも知れませんが、自分の経験・考えだけに基づいてマネジメントを行っている中小企業の経営者・マネジャーには勉強になる一冊だと思います。
本文のなかから、さっそく気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
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「働きがい」のある組織づくりで大切な
6つのこと
(1)信頼と性善説
(2)権限移譲・自律性
(3)心理的安全性
(4)自主性・コントロール
(5)関係の質
(6)成果に応じた報酬
「会社のニーズ」と「個人のニーズ」がうまく重なれば、今まで以上に、仕事への「当事者意識」が高まり、「主体性」を発揮して、積極的に取り組んでくれる可能性が高くなる
多くの人に共通する「やりがい」
1.仕事の目的
2.「承認」「称賛」「尊敬」
「社員がやる気を失っていく上司」に共通する10の問題
1.目を見て話さない。目を見て話せない
2.理由や背景を説明しない
3.一方通行の指示
4.コントロールできる部分を与えない
5.話を聞かずに結論を出す
6.意見も提案も受け入れない
7.言うことに一貫性がない
8.感覚だけで評価する
9.失敗を部下のせいにする
10.部下の仕事を横取りする
上司の判断で、優先順位の低い仕事を止める
意図的に情報が共有できる「仕組み」をつくる
決めないリスクを理解して、形骸化した稟議システムを廃止する
「企業理念」「コア・コンピタンス」
「仕組み・制度・施策」を三位一体にする
ダブルバインドをなくし、言行一致を徹底する
社長の「視野」「視座」を共有する「フォロワー」を育てる
人に言いにくいことを伝える際には、「I(アイ)メッセージ」の効果も理解しておきましょう。(中略)非難、評価、説教、指示などはYou(ユー)メッセージであることが多いのです
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読んでみて、「たちまち重版出来!」は嘘ではないなと思いました。
小難しい人事・マネジメントの理論を、身近な職場の問題発見・問題解決に役立つように解説した、じつに有用でわかりやすい一冊です。
ぜひ、読んでみてください。
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『こうして社員は、やる気を失っていく』松岡保昌・著 日本実業出版社
<Amazon.co.jpで購入する>
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◆目次◆
第1章 企業力格差は「モチベーション」に起因する
第2章 「社員がやる気を失っていく上司」に共通する10の問題と改善策
第3章 「組織が疲弊していく会社」に共通する15の問題と改善策
第4章 こうして社員が変わり、会社も変わっていく~「組織心理」に基づいたマネジメント
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