【日本一ノートを売る会社、コクヨが教えるメモの技術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478113025
本日ご紹介する一冊は、日本一ノートを売る会社、コクヨのワークスタイルコンサルタントが、社内事例を交えながら紹介した、考えるためのメモの技術。
コクヨといえば、当たり前ですが社内にノートの達人がゾロリと揃う、マニアックな会社。
おまけに、社内ではオフィス家具からノートまで、ビジネスパーソンの生産性を上げるあらゆる商品を開発しており、インプットはもちろん、創造的なアウトプットが欠かせない会社です。
本書は、そんなコクヨで30年働き、ワークスタイル研究所所長、コーポレートコミュニケーション室室長を歴任してきた下地寛也氏が、その社内事例を吸収し、秘伝のメモ術を紹介した一冊です。
単に忘れないように書き留めるだけのメモではなく、「考える力」を引き出すためのメモ、クリエイティブな結果をアウトプットするためのメモの技術が書かれており、重宝すると思います。
著者が「メモが続かない人の特徴」として挙げている、「全部メモタイプ」「尻切れトンボタイプ」「一言メモタイプ」…やってしまっている人は、一度本書を読んで、メモの基本を学ぶといいかもしれません。
なかでも、「特にメモした方がいい4点」、スマホの写真とメモを連動させる方法は、必読だと思いました。
特にメモした方がいい4点
1.固有名詞(人物名、地名、商品・サービス名など)
2.数字(金額、日時、サイズなど)
3.法則、専門用語など
4.気の利いた言い回しなど
また、メモに気づきを加え、最終的なアウトプットメモに仕上げていく段階の話では、さすが達人、後で困らないノートの使い方、大きなノートに企画をまとめる方法を丁寧にレクチャーしており、じつに実践的です。
さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
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アイデアを出すためには、自分の考えを書きとめ、それらを組み合わせて考える必要がある
何を書くべきか?→メモの基準を持つ
どう書くべきか?→箇条書きで抜き書きし、気づきを加える
どう使うのか?→現状を全て見える化し、自分の視点で課題を整理し、打ち手を構造化する
インプットメモは愛着を持てるノート、アウトプットメモは広げて考えられるノート
メモする内容が変わるたびに区切りの線を引いて、その都度、日付とタイトルを書きましょう
3割の余白があとで加筆スペースになる
特にメモした方がいい4点
1.固有名詞(人物名、地名、商品・サービス名など)
2.数字(金額、日時、サイズなど)
3.法則、専門用語など
4.気の利いた言い回しなど
気になった情報があれば書籍でも新聞、雑誌でもテレビでも、スマホで写真を撮っておきます。そうすると勝手に日付のデータが残ります。次にその情報に関するメモを1、2行ノートに書いておきます。これは検索できるようなキーワードだけで十分です(もちろん日付は書いてくださいね)。そして、そのメモの最後に(P)とマークをつけておきます。「スマホで写真(Photo)を撮ったよ」というサインです
具体的な情報から、抽象化したパターンを見つける
「不」の気づきこそ、ニーズのはじまり
「アイデア」と「企画」の違いは構造化にあります。こうすれば面白いんじゃないかというアイデアに、具体的な手順や伝え方を加えたものが企画、つまりアウトプットになります。「具体的なアクションは明確になっているか」「魅力的なストーリーになっているか」「賛同を得られるのか」などを検討する必要があるわけです
汚い字でいいのでドンドン、メモする。思考のスピードに遅れないことが大事
構造化のポイントは2つあります。
・キーワードを選んで強弱をつける(マーキングする)
・キーワードの関係性を示す(コネクトする)
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こういう技術って、本来、企業のなかで新人研修としてやっておくべきなのかもしれませんね。
知的創造の技術を、社員任せにしておく時代は終わった。企業の方がお読みなら、今すぐ本書を読み、教育プログラムを考えることをおすすめします。
もしみなさんが野心的な個人であれば、メモの技術も教えてくれない会社は放っておいて、自分で勉強を始めるべきです。
いずれにしろ、創造性を高めたい方にはぜひ、おすすめしたい一冊ですね。
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『考える人のメモの技術』下地寛也・著 ダイヤモンド社
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478113025
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◆目次◆
PROLOGUE 自分らしく考えるためにメモを使う
PART1 インプットメモ:普段の気づきをメモする技術
CHAPTER1 メモの基準を持つ
CHAPTER2 箇条書きで抜き書きする
CHAPTER3 気づきを加える
PART2 アウトプットメモ:メモで自分らしい思考をする技術
CHAPTER4 現状を全て見える化する
CHAPTER5 自分の視点で課題を整理する
CHAPTER6 打ち手を構造化する
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