【ザ・教養】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4895001520
土井が人生で最初に手にした名言集は、『「さようなら」の事典』という本でした。
※参考:『「さようなら」の事典』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4469012270
この本は、映画に出てくる別れの名文句や、著名人の辞世の句、遺書、墓碑名の傑作などを集めたものですが、それ以来名言集にハマり、このBBMでもいくつか紹介しています。
本日の一冊は、西洋古典文学、ラテン語研究家である山下太郎さんが、古代ローマ人の名言をまとめて紹介・解説した一冊。
なぜ生きるのか、なぜ働くのか、どうすれば愛されるのか、日々の生活がときめくのかといった切り口で、計88の名言が紹介されています。
うれしいのは、それぞれの名言にラテン語の原文が付されていることと、巻末に「表題以外のローマ人の名言」ということで、さらに80の名言が収められていること。
古代ローマ人と人生の悩みを共有しながら、彼らが到達した真理が学べる、じつに趣深い名言集です。
一大ブームとなったマンガ、『テルマエ・ロマエ』は、古代ローマ人をお茶目に描いた、心温まるマンガでしたが(体も温まる)、この名言集もまた、われわれ日本人にとってローマ人が身近に感じられる一冊です。
※参考:『テルマエ・ロマエ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047261270
名言集の解説文はつまらないことも多いのですが、本書は、西洋古典文学、ラテン語研究家である著者の教養が行間ににじみ出ていて、じつにためになる内容です。
解説文のなかにも、たくさん名言が登場するので、これはお値打ちな一冊だと思います。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「明日の生活はあまりに遠い先にある。今日を生きよ」(『寸鉄詩』マルティアーリス)
「時は逃げゆく」(ローマ時代の格言)
詩人のウェルギリウスは、「あわれな人間たちにとって、人生の最良の1日は真っ先に逃げていく」と歌いました。セネカもこの言葉を引用しながら、人は「今の自分」のために時間を使わないと、ただでさえ逃げ去る時間が、さらに手元からこぼれ落ちていく、と警告しています
「時は移ろいゆく」(ローマ時代の格言)
ウェルギリウスの叙事詩で、見知らぬ土地に漂着してしまった主人公が、希望をもってこう述べています。「神はこれらの困難にもやがて終わりを与えてくれるだろう」と
「どの港を目指すかわからなければ順風は吹かない」(セネカ)
「友情は人生の塩」(ローマ時代の格言)
哲学者のキケローは『友情について』のなかで、「確かな友は不確かな状況のもとで確かめられる」という詩人エンニウスの詩句を紹介しています
セネカは同じ『倫理書簡集』の中で「すべては他人のもの。時だけが自分のもの」と述べています
ホラーティウスはまた、何ごともほどほどが一番という意味の「中庸こそ金」という有名な言葉も残しています
「ひとつのことを成し遂げるには、あまりに人生は短い」(『人生の短さについて』セネカ)
「一輪の花では庭は作れない」(ローマ時代の格言)
「立派にできれば十分早い」(ローマ皇帝アウグストゥスの座右の銘)
「場所を変えても自分の欠点から逃れることはできない」(ローマ時代の格言)
「敵に勝ち己に勝つことが真の勝利」(『金言集』プブリリウス・シュルス)
「見てから信じよ」(ローマ時代の格言)
「どん欲な者は常に欠乏する」(『書簡詩』ホラーティウス)
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『ローマ人の名言88』山下太郎・著 牧野出版
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◆目次◆
はじめに
第1章 今日を生きよ~生きる希望がわき出る言葉~
第2章 言葉よりまず行動を~すべての働く人を後押しする言葉~
第3章 愛されたいなら愛しなさい~恋愛の心と技を説く言葉~
第4章 食べろ、飲め、遊べ~日々の生活をときめかせる言葉~
おわりに
表題以外のローマ人の名言 索引つきリスト
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