【ハーバード・ビジネススクールの必読書】
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本日ご紹介する一冊は、ハーバード大学教授のジョセフ・S・ナイ・ジュニア、テキサス大学教授のアート・アークマン、ケロッグ経営大学院のエイミー・カディなど、名だたる心理学のエキスパートが推薦する、リーダーのための心理術。
人前でスピーチする人や、YouTube、Clubhouseで話す人、就職活動で面接を受ける人など、すべての人に役立つノウハウが、コンパクトにまとめられています。
もともと、著者らの研究は、こんな素朴な疑問から始まったそうです。
「入ってきただけで部屋がパッと明るくなる人もいれば、逆にシラケたムードになる人もいる。その違いはどこにあるのだろう?」
著者らがさまざまなクライアントをコーチするなかでわかったことは、彼らの抱える問題は、通常、二つのパターンに分かれていること。
「堅苦しすぎて人間味が感じられない」ケースと、「おどおどしているように見える」ケースです。
そう、人は人間を評価する際、「温かさ」と「強さ」から評価しており、厄介なことにこの「温かさ」と「強さ」はトレードオフの関係にある。つまり、「温かさ」を強調すれば「強さ」が失われ、「強さ」を強調すれば「温かさ」が失われるのです。
では、どうすれば人々に好感を持ってもらい、かつ仕事やビジネスを有利に進められるのか。
本書には、その具体的ノウハウが書かれています。
さっそく、本文の中から気になった部分を赤ペンチェックして行きましょう。
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「強さ」は二つの基本要素──世界を動かす「能力」と「意志の力」──から成り立っています
人に温かさを感じさせる感情は、主に「共感」、「親しみ」、「愛」の三つ
強さを演出するあらゆる行為は温かさにとってマイナスになり、温かさを演出するあらゆる行為は強さにとってマイナスになる
女性が「強さ」を使いこなすための戦略
1.「怒り」ではなく、「毅然とした態度」を示す
2.「仲間への思い」を示す
3.「温かさ」のボリュームを大幅にアップする
空間を支配することは、「温かさ」ではなく、「強さ」を感じさせる行為
手や肘を胴体からできるだけ離すようにしたほうが「強さ」をアピールできる
究極の「温かいジェスチャー」とは、両腕をふわっと広げたポーズです。このとき、腕は軽く曲げ、手は自然に丸め、指は閉じるのではなく、広げておくようにします
「声量」が強さと結びつくのは、当の人物がすでに圧倒的な権力や影響力をもっている場合のみに限られます
仕事の場においてつなぎ言葉を使いまくる人は「強さ」に欠けた印象
語尾上げは、若く、未熟で、自信なさげな人物というレッテルを貼られる原因
フォーマルな言葉遣いは「強さ」を感じさせます
カジュアルな言葉遣いはより親しみやすく、温かみのある印象を与えます
世界は輪の「内」と「外」に二分されており、輪の内側に入らない限り、誰もあなたの話を聞いてはくれないのです。したがって、まずは相手の「輪」の中に入ることを最優先しなければなりません
聞き手が本当に求めているのは、あなたが「自分と同じ目線に立った人間」であるという確信です
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「おわりに」で書かれているように、「強さ」と「温かさ」の根幹はつながっており、それを実現するのは結局、情報発信する人間の「気持ち」なのだということです。
名リーダーのエピソードやスピーチの見本なども書かれており、じつに勉強になりました。
もともとは、2015年に刊行されていた『人の心を一瞬でつかむ方法』の改題・改編ですが、リーダーに「温かさ」が求められる今、ぜひ読んでおきたい一冊です。
これは「買い」ですね。
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『人の心は一瞬でつかめる』ジョン・ネフィンジャ─、マシュー・コフート・著
熊谷小百合・訳 あさ出版
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◆目次◆
プロローグ
Part1 人は「強さ」と「温かさ」で評価されている
Part2 「見た目」と「固定概念」にとらわれない
Part3 「強さ」と「温かさ」を効果的にアピールする方法
Part4 相手の心をつかむ聞き方・話し方
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