【名経営者の思考をインストール】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4891014407
本日ご紹介する一冊は、日本初のコンビニエンスストア「セブン-イレブン・ジャパン」の創設者であり、セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問の鈴木敏文氏による言行録。
豪華3巻セットの箱装で、お値段はなんと1万3500円もします(税別)。
1巻あたり4500円の計算で、決して安くはありませんが、その価値は十分にあります。
経営者、マーケターが本書を読んで実践するなら、1万3500円はあっという間にペイするのではないでしょうか。
なお、3巻セットの内訳は以下の通りです。
1巻:経営姿勢
2巻:マネジメント
3巻:仮説と検証の仕事術
経営者の心構えを説いた1巻、マネジメントのヒントが書かれた2巻、著者独自のデータの見方、マーケティングへの洞察が書かれた3巻、いずれも読み応えがあり、思わず一気読みしてしまいました。
さすが、一時代を築いた名経営者、言葉の深さが違います。
マーケティングで革新を続けるために必要な考え方を、インストールできる一冊。
それではさっそく、本文の中から気になったポイントを赤ペンチェックしてみましょう。
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変わらない「視点」と新しい「ネタ」との関係を、秋元さんは「漢方薬」と「抗生物質」にたとえた。新しいものを生み出すときには、長い間処方して体質改善する「漢方薬」のように長期的に持続する姿勢、すなわち、変わらない「視点」を基盤として持ち、そのうえで、「抗生物質」のように即効性のある要素、つまり新しい「ネタ」を取り込み、その結果としてヒットが生まれるのが理想だと
「二割引」より「現金下取り」のほうが効果的
セブン-イレブンの場合、弁当やおにぎり類の専用工場が全国で約一六五カ所ある。大手の製パン会社でもその六~七分の一程度だ。大きい工場をつくったほうが生産性は上がり合理的だ。しかし、配送に時間がかかり鮮度は落ちる。そのため、セブン-イレブンでは生産性よりも鮮度を優先し、小さな工場を店舗の近くにつくることによって、できたての商品を店頭に並べる。大切なのは、売り手にとっては不合理でも、買い手にとっては合理的なことをどれだけ優先して行なえるかだ
スイートスポットに当てるとは、ものごとの本質をとらえることだ。セブン-イレブンの赤飯のスイートスポットは「蒸す」であり、チャーハンのそれは「加熱」だった
過去が今を決めるのではなく、未来が今を決める
今のお客様は「迷っている」のではなく、「確認したい」という意識が強い
「上質さ」と「手軽さ」を両立させる
消費は成熟化するほどローカル性が強くなる
困難打破に必要なのはトップの「信念」と社員たちの「自己統制感」
「売る力」とは、お客様に「買ってよかった」と思ってもらえる力
情報には「先行情報」と「経験情報」の二種類がある
量の軸だけでなく、時間軸も入れ、二つの軸で売れ行きの動きをとらえる必要がある。すると、結果のデータからも先行情報を見つけ出すこともできるのだ
マーケティングにおいて重要なのは、売れ方にお客様の潜在的ニーズを察知させるような新しい兆しや動きがないか、変化を探ることだ
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データを見る時に時間軸を入れれば急激な変化に目が止まり、お客様の潜在的ニーズがわかる、という考え方はマーケターならぜひ押さえておきたいところ。
<今のお客様は確認したい>
<「上質さ」と「手軽さ」を両立させる>
<消費は成熟化するほどローカル性が強くなる>
などは、今まさに求められる考え方で、氏の時代感覚の鋭さを思わせる言葉でした。
値段は高いですが、その価値は十分あると思います。
ぜひ読んでみてください。
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『鈴木敏文の経営言行録』鈴木敏文・著
勝見明・編集 日本経営合理化協会
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4891014407/
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◆目次◆
1.経営姿勢
2.マネジメント
3.仮説と検証の仕事術
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