【20億円稼いだ作家のお金論】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4815604231
本日ご紹介する一冊は、『すべてがFになる』をはじめ、数多くのベストセラーを持つ作家、森博嗣さんのお金論。
「庭に自分が乗って遊べる鉄道を建設する」という夢のために作家業をバイト感覚で始めてなんと印税20億円。
現在は2千坪の土地に線路を敷いて、毎日機関車を運転して庭を巡り、一日一時間の範囲で執筆を続けているという著者が、お金の本質と生き方を語っているのですが、これが面白い。
普通のお金の本なら、収入の2割を貯金しなさい、というところですが、著者は収入の2割は必ず好きなことに使えという。
他人の価値観に振り回されないで本当に自分の満足を求めれば人はお金持ちになる。少なくともお金に困ることはないという主張には、説得力があります。
安易な満足を求めて散財したり、借金をしたりすることを戒めており、堅実な考え方も垣間見えます。
人生の満足とお金に困らない安心の両方を手に入れたい人は、ぜひ読むべき一冊です。
若い方であれば、本業に何を選ぶべきか、どう買い物すれば後悔しないか、いろいろヒントが得られると思います。
さっそく、本書の中から気になったポイントを赤ペンチェックして行きましょう。
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仕事というのは、少なくとも投資やギャンブルよりは期待値が高い、と僕には思える。仕事をすれば、金は増える一方だ
どんなに貧乏なときでも、僕は収入の一割を、自分の趣味のために使った。同様に、奥様にも「一割を遊ぶために使いなさい」と言った。そして、残りの八割で生活を維持していこう、という大まかな方針だった。この方針は、結婚以来三十七年になるが、今も生きている
自分の願望、そして満足も劣化するし、対象物も劣化する。ただし、夢は劣化しない。目的を目指して進んでいる人の中で、夢はむしろ大きく育つ。ということは、借金をして望みを早く叶えて、すぐに飽きてしまうよりも、貯金をして、しばらく夢を後回しにした方が、高い価値を得ることになる可能性が高い
小さな目先の得に手を出してしまう人から、少し遅れて来る大きな利を得ることが、ビジネス
富を築く人というのは、得をできるだけあと回しにする。最初は餌を沢山撒いておき、あとで大きな獲物を釣るのである。逆に見れば、すぐに手に入る価値に飛び
ついてしまう人は、いつまでも貧乏のままだ
僕は、いつも自分が欲しいものを買っている。それらは、誰にも見せるつもりのないものである
仕事の基本は、自分が好きなものを作ることではない。「良いものを作れば売れる」というのも嘘だと思う。買い手が欲しいもの、社会が求めているものを、先んじて作るしかない
自分の夢に他者が絡む場合の基本条件は、その他者の人格を尊重することである。少なくとも合意を得なければならない。そこがスタート地点だろう。たとえ合意
が得られたとしても、その人の気が変わるかもしれない。それに対して文句をいう権利はない
できるかぎり、他者に依存しないものを、自分の人生の目標とすることを、是非おすすめしたい
「お金がない」が口癖になっている人がいるけれど、それはほとんど「望みがない」と言っているのと同じ状況である。ただし、お金がないから望みがないのではなく、望みがないから、お金がなくなるのだ
自分が欲しいものをしっかりと把握している人は、それに向かうアプローチを考えるし、無駄なものにお金を使わない。だから、自然にお金持ちになる
「これを買ったら、あいつが羨ましがるぞ」というようなことしか頭にない。若者だったら、もっと将来性のあることにお金を使いたいところである。否、中年でも老年でも、それは同じだ
価値のあるものは、市場に出ない
価値がわかる人のところへ価値は届く
「ぴんと来るもの」に出会うまで、お金を持っていれば、いずれそれが現れたとき、躊躇なく決断ができる
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正直、赤ペンチェックした箇所が多過ぎて、この2倍は紹介したかったのですが、残りは買って読んでみてください。
気がつけば他人のために働き、他人のためにお金を使っていた、なんて人生にならないためにも、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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『お金の減らし方』森博嗣・著 SBクリエイティブ
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◆目次◆
第1章 お金とは何か?
第2章 お金を何に使うのか?
第3章 お金を増やす方法
第4章 お金がないからできない?
第5章 欲しいものを買うために
第6章 欲しいものを知るために
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