【超人気漫画に学ぶこと】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4776210835
英語に、”cannot help ~ing”という構文がありますが、意味は「~せずにはいられない」というもの。
以前出されてベストセラーとなった、『「のび太」という生きかた』もそうですが、本当にこのアスコムさんという版元は、無視できない本を出しますよね。
※参考:『「のび太」という生きかた』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4776208504/
本日ご紹介する一冊は、今、人気沸騰中の漫画『鬼滅の刃』に、強い自分のつくり方を学ぼうという、じつにキャッチーな一冊。
主人公、炭治郎の強さの秘密を、大東文化大学社会学部社会学科助教で、心理・キャリアカウンセラーも務める井島由佳さんが、独自の視点で読み解いています。
『鬼滅の刃』のエピソードやセリフを引きながら、「自己効力感」や「達成動機」、「プランド・ハップンスタンス理論」など、キャリアの世界でよく引用される理論を紹介しており、どうすれば苦しくても前向きに生きられるか、働けるか、ヒントを示しています。
さっそく、本書の中から気になったポイントを赤ペンチェックして行きましょう。
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炭治郎の強さは、炭治郎の人となりが支えています。たとえば、自分に厳しく、他人に優しくできるところ。良いと思うことに対しては「良い」、悪いと思うことに対しては「悪い」とはっきり言えるところ。とにかく家族思いで、仲間思いなところ。それでいて、人間の敵である鬼に対してまでも慈悲の心を持っているところ
「失っても失っても生きていくしかないです。どんなに打ちのめされようと」(2巻 第13話「お前が」より)これは、婚約者が鬼に喰われたことを知り、ショックで自分を見失った状態になっている和巳という青年に、炭治郎がかけた言葉です。相手のことを気づかいつつも、ここで立ち止まらずに前を向くことの重要を、自分にも言い聞かせるように説いています
「生殺与奪の権を他人に握らせるな!!」「奪うか奪われるかの時に主導権を握れない弱者が妹を治す? 仇を見つける? 笑止千万!!」(1巻 第1話「残酷」より)
壁に跳ね返されたとしても、何度でもあきらめずにチャレンジする。今のままでダメだと思ったら、新しいやり方を変える
人間は、苦しいことに耐え、我慢を重ねて鍛錬すると、確実に成長します
努力を積み重ねた先にあるひとつの成功体験が、「自分はできる」という有能感を高めてくれる
自己効力感が高まると、達成した喜びや満足感を得ることができ、次はどういった行動をとろうとか、どんな努力をしようかといった選択に良い影響を与えるようになり、相乗効果で自分の能力をどんどん高めていく
ものごとには順番があります。いきなり頂上へ到達できるわけではありません。身の丈に合っていないこと、あまりに分不相応なことにいきなりトライすると、大きな挫折感を味わうこともあるし、それが原因で目標そのものをあきらめることもあります。強い自分になるには近道はないのです
合わない人や嫌いな人と、無理やり仲良くしたほうがいいとまではいいません。でも、我慢のリミッターや怒りの沸点を、今よりもほんの少し上げることはできるはず
「誰かのために」という思いは人を強くする
人は託されると、やり遂げなければならない、後につながなければならないという責任感や使命感が生まれます
確固たる使命感があれば迷いも焦りも消え失せる
すごいものはすごいと認める
自分にないものが欲しかったら、手に入れる努力をする。あるいは、代わりになるものを見つける。そうやって対処していかないと、心がどんどん鬼化していってしまいます
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『鬼滅の刃』もキャリア理論も知っているという方には、得るものは少ないかもしれませんが、どちらかが欠けている、という方には一読をおすすめしたい内容です。
ウィズコロナの時代には、「自由に飛び回る」ことよりも、絆を重視して「逃げない」ことの方が重要。
他人からも、自分からも逃げない姿勢が、この人気漫画を支えていると受け取りました。
他者を出し抜く賢さよりも、愚直な努力で成長し、達成することの大切さが重視される時代に、本書から得るものは多いと思います。
ぜひ読んでみてください。
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『『鬼滅の刃』流 強い自分のつくり方』
井島由佳・著 アスコム
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◆目次◆
第1章 強い自分づくりに欠かせない、
たったひとつの心がけ
~「積み重ね」が1人の炭売りの少年を変えた~
第2章 折れない心のつくり方
~炭治郎はなぜあきらめないのか~
第3章 強い人がやっている
自分を強くする習慣
~炭治郎が強くなった理由~
第4章 仲間を引きつける「強さ」の秘けつ
~炭治郎の優しさは真の強さの表われ~
第5章 人間の弱さを鬼に学ぶ
~鬼は人間の反面教師だった~
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