【2020年、新戦略構築のヒントに】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761274638
本日ご紹介する一冊は、ベストセラー『「超」入門「失敗の本質」』の著者、鈴木博毅さんが、古今東西の競争戦略を、イラスト形式でまとめた『戦略図鑑』。
※参考:『「超」入門「失敗の本質」』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478016879/
孫武やハンニバル、チンギス・ハンといった戦略史に残る名将・名参謀のイラストと、彼らが遺した戦略コンセプトをわかりやすく図解形式でまとめています。
戦略を考える時に何に留意すればいいのかが、じつにわかりやすい言葉でまとめられており、実践的なのも特長で、新年度の戦略を練るのにピッタリの副読本だと思います。
競争戦略について書かれた名著のエッセンスをまとめて紹介した側面もあり、時間のない方が戦略本のポイントを一気に学びたい時にも役立ちます。
これ一冊読んでおけば、不勉強な先輩より有意に立てること、間違いなし。
戦略史マニアの著者ならではの、英雄こぼれ話も魅力的で、楽しく読むことができました。
さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。
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「戦略=追いかける指標」を定めることは、未来を見通す洞察なので、自然に「先を描く」クセが身につきます
「兵力の多さ」や「規模」という一面性に目を奪われるな!1つの側面だけにとらわれると、勝利の可能性を失ってしまう!(孫子の兵法)
相手の強みや得意なところを避け、相手が予想していない場所での勝負にしてしまう(孫子の兵法)
戦わなくとも相手が屈服する方法を選ぶ(孫子の兵法)
敵の敵を味方にしやすいのは、古代から現代まで不変の真実である。ハンニバルは、この事実にしたがって、巧妙に巨大なローマ帝国と戦った
ハンニバルの最大の敗因は、自分がコントロールできない要素に計画を依存したこと
状況こそが常に「最善手」を決める。状況に応じ変化できるのが賢明な人間(マキアヴェリ)
◆3種類の「戦略ポジショニング」(ポーター)
(1)バラエティ・ベース・ポジショニング:特別なサービス・製品のみに絞り込む
(2)ニーズ・ベース・ポジショニング:特定の客層のニーズをすべて満たす
(3)アクセス・ベース・ポジショニング:物理的な環境に合わせて高い価値を生むサービス、製品を目指す
「市場ポジション」「ライフサイクル」「競合状態」の3つを分析することで、最適な打ち手が見えてくる!(三枝匡)
「3つのナンバーワン」を目指す
「ランチェスターの法則」を経営へ応用する
(1)ナンバーワンの地域を作る
(2)ナンバーワンの得意先を作る
(3)ナンバーワンの商品を作る
「取り除く」「増やす」「減らす」「付け加える」の4つの変化を製品・サービスにもたらすことで、既存顧客とは違う消費者を惹きつけることができる!(ブルー・オーシャン戦略)
小さな市場を最初に狙い、「独占」に成功して利益を得てから拡大することが、大きな成功には欠かせない!(ピーター・ティール)
「深化」と「探索」を同時に行え!(両利きの経営)
「最悪な策」とは、「臆病な策」である!(ナポレオン)
敵の弱点に対する「力の集中」こそが、戦争の原則!(リデルハート戦略論)
無限増殖しながら自己教育していく組織(グエン・ザップ)
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ビジネス戦略コンサルタントとして、数多くのクライアントを指導している著者ならではの生きた言葉で戦略をまとめ直しており、単なる理論書にない、実践的な側面が魅力です。
読んでいるうちにバンバン新戦略が思いついて、ひさびさに良い戦略書に出合った印象です。
これはぜひ、読んでみてください。
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『3000年の叡智を学べる戦略図鑑』鈴木博毅・著
たきれい・イラスト かんき出版
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◆目次◆
第1章 古代・中世・近代の戦争戦略
第2章 競争戦略
第3章 競争を避ける競争戦略
第4章 産業構造の戦略
第5章 実行の戦略
第6章 イノベーションの戦略
第7章 IT時代の戦略
第8章 戦争戦史
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