【共働きリッチを目指す人に】
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本日ご紹介する一冊は、かつてネットで炎上して話題となった、橘玲さんの『専業主婦は2億円損をする』の改訂版。
人生100年時代の人生設計は、誰もが悩みますが、はっきりわかっているのは、金融資産だけで逃げ切るのは難しいこと。
となると、なるべく現役期間を長くし、生涯年収を最大化することが解決策になるのですが、そのために効果的なのが、「夫婦共働き」。
著者が『専業主婦は2億円損をする』を出して炎上したのはつい2年前のことですが、あれから社会が大きく変わって、いまや共働きは珍しいものではなくなりました。(2019年6月の労働力調査によると、女性の就業者数がはじめて3000万人を突破し、就業者全体の44.5%を占めました)
本書では、最新のデータをアップデートし、これからの時代に女性がどうキャリアを作っていけばいいか、男性はどうパートナーシップを考えればいいか、ヒントがたくさん示されています。
幸福をどう捉えるかは、読者によって違いがあると思いますが、概ね賛成できる内容ではないでしょうか。
相変わらず批判を恐れぬ大胆な書きっぷりで、読ませてくれます。
さっそく内容をチェックしてみましょう。
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「専業主婦は男の問題でもある」ということです。「2億円損をする」のは妻だけではなく、夫も同じなのですから
ゆたかになるためにもっとも重要なのは「家庭(世帯)の生涯賃金を最大化する」こと
生涯賃金は学歴によって異なりますが、女性の場合、「高専・短大卒」で1億7630万円、「高校卒」で1億4830万円、「中学卒」で1億3970万円で、すべての専業主婦が「1億円以上損をする」ことになります。「学歴が低いから働いても仕方ない」などということはありません
2019年6月の労働力調査によると、女性の就業者数がはじめて3000万人を突破し、就業者全体の44.5%を占めました
妻が正社員として働きつづけて2億円の生涯賃金を獲得できるなら、夫は残業を断ったり、より働き方の融通がきく部署に異動するか転職したりして収入が減っても、じゅうぶん元が取れる
日本の場合、「専業主婦の幸福度が高いというよりも、働く女性の幸福度が低いのではないか」
専業主婦をつづけている貧困層のうち、4割が「抑うつ傾向あり」と判定されています。「行き過ぎた体罰」や「育児放棄」など虐待行為をしたことのある割合が、貧困専業主婦は9・7%で、それ以外の主婦よりも約4割も多く、育児放棄は2倍以上の差があります
幸福についての調査では、「お金がない」と意識すると幸福感が大きく下がることがわかっています。貧しいひとが(一般に)不幸なのは、お金のことが気になっているからなのです
日本の場合、「これ以上増えても幸福感が変わらない」じゅうぶんな資産は「持ち家+1億円」とされています
一人暮らしなら年収800万円を、子どものいる家庭なら世帯年収1500万円を目指すこと
「仕事」は(1)クリエイター、(2)スペシャリスト、(3)マックジョブ(バックオフィス)の3つに大きく分けられる
はっきりしているのは、日本でも海外でも、クリエイターはサラリーマンにならないことです。「拡張性のある仕事」のいちばんの魅力は成功したときに青天井の報酬が支払われることですから、すこしぐらいボーナスを増やしてもらってもぜんぜん割に合いません
サラリーマンは幸福度が決定的に低い
大学を出たらほぼ全員が仕事に就けるような国は、先進国のなかでは日本くらいしかありません
子どもを保育園に通わせると、言語の発達が促され、多動性と攻撃性が抑制される
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結論から言うと、「生涯共働き」を超える最強の人生設計はない、クリエイティブクラスを目指せ、ということになるのですが、女性のキャリアを考える上で、たくさんヒントが詰まっています。
これからパートナー選びをする男性にとっても、人生戦略を考えるよいヒントとなるでしょう。
ぜひ、読んでみてください。
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『2億円と専業主婦』橘玲・著 マガジンハウス
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◆目次◆
プロローグ 「専業主婦」は男の問題でもある
第1章 「女がそんなに稼げるわけない」問題と、
「好きで専業主婦をやってるわけじゃない」問題
第2章 幸福とは好きなように生きること
第3章 「好き」な仕事を見つける
第4章 恋愛と結婚と出産の間の大きなギャップ
第5章 仕事と家庭が両立できない(と思う)理由
第6章 二人でちからを合わせてニューリッチを目指す
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