2019年10月16日

『ほめ下手だから上手くいく』西村貴好・著 vol.5377

【職場で使える上手い言葉】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4909249249

人をプロデュースする仕事をしている関係で、どうすれば他人がやる気になるか、どうすれば実際に向上するかには並々ならぬ興味があります。

なかでも難しいと思うのは、他人への声掛けや相手の言動に対するリアクション。ちょっとしたタイミングのズレで、相手のやる気を削いだりするので、本当に神経を使います。

本日ご紹介する一冊は、ほめ下手な読者が、どうすれば部下や生徒をやる気にさせられるか、どうすれば職場や家庭の人間関係を改善できるかを説いた、注目の一冊。

著者は、一般社団法人日本ほめる達人協会理事長の西村貴好さん。同協会が行っている「ほめ達検定」は、2019年8月現在、受講者が5万2千人を突破しているそうです。

本書には、かつてマネジメントで悩み、以来ほめ方の研究を続けてきたという著者の、ほめの秘訣とフォーマット、実践例が書かれています。

自身、経営も結婚も成功し、娘さんもノルウェー国立バレエ団で活躍中という著者のノウハウだけに、学ぶところが多くあります。

さっそく、内容をチェックして行きましょう。

———————————————–

ほめることを相手のコントロールには使わない

失敗したときこそ、ほめて支える、これが浮き輪言葉です。(中略)
「いい経験したね」「俺なんか、もっとひどい失敗したよ、たとえば……」
自分自身の失敗の経験を、少し大げさに話してあげるのもいい浮き輪言葉となります

「がんばれ」と言いたいときには、「がんばってるね」と言うのです

事実プラス「ありがとう」。ここでのポイントは、必ず事実が入っていること

◆ほめ達3S+1
「すごい!」「さすが!」「すばらしい!」
「すてき!」(女性の場合)

笑顔は、なるものではなく、するものだ。楽しいことがあるから、笑顔になるのではない。笑顔するから、楽しくなるのだ。

継続のためのヒントは三つ
「分解して」、「やれるところまで」、「やってみる」

◆正しいほめ方基本ポイント
(1)事実が入っている
(2)誰かへの貢献を伝える
(3)第三者の声を使う(オプション)
(4)主観でほめ切る(必須・マスト)

相手が「たまたま」できたときこそ、ほめるのです。いつも書類の提出期限がギリギリの人が、珍しく早めに提出してきた。集合時間ギリギリか、少し遅れてくることが多い人が集合時間前に現れた。そんなときに、相手にどんな声をかけますか。「おっ、珍しいね」「雪でも降るんじゃないか」なんて言葉をかけたりしていませんか。「ほめ達」は、そんなときに、「おっ、意識できてきたね」「おっ、さすが!」と声をかけます。「たまたま」をほめていると、不思議なぐらい「たまたま」の頻度が上がってくるのです

◆「頼みごとをして感謝を伝える」
「悪いけど、これ一緒に手伝ってくれないかな」
「ありがとう。急いでたので、すごく助かった! ありがとう!」

人は自分の中にないものは他人の中には見つけられないものです

◆言われたい言葉選びのポイント
・自分が今できていないこと、少し意識しないとできないこと
・他者からの評価が可能なこと
・誰かの役に立つ内容であること
・自分にとっても価値があること

未来の自分が一番格好いい。今の自分が一番格好悪いということです。本当の格好良さとは、格好悪さの向こう側にある。最初は、上手くいかなくて当たり前なのです。上手くいかないからこそ練習、トレーニングするのです

———————————————–

<相手が「たまたま」できたときこそ、ほめる>
<頼みごとをして感謝を伝える>

の2つは、若い部下をお持ちの方がすぐ使えるノウハウで、実践的だと思いました。
(じつは昨日、さっそくスタッフに試しています)

仕事はできるけれど、その分部下に厳しくしてしまうとお悩みの方にこそ、読んで欲しい内容です

ぜひ、読んでみてください。

———————————————–

『ほめ下手だから上手くいく』西村貴好・著 ユサブル

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4909249249/

———————————————–

◆目次◆

第1章 「ほめ下手」でよかった
第2章 「ほめ下手」の「ほめる」実践法
第3章 心にもないことは言わない「ほめ達」への道
第4章 私が「ほめ達」になれた理由
第5章 光を持って生きる
第6章 時間を味方につける生き方

この書評に関連度が高い書評

この書籍に関するTwitterでのコメント

同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー