2011年2月16日

『「個人か?会社か?」から申告・節税まで、「ソン・トク」の本 音ぶっちゃけます。』岩松正記・著 vol.2401 

【「個人か?会社か?」から申告・節税まで、「ソン・トク」の本音ぶっちゃけます。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478014434

本日から、所得税の確定申告が始まりましたね。

この時期になると、「これは経費になるのか?」や、「所得控除」など、税金にかかわるさまざまな事柄が気になり始めますが、そんな時に役立つ一冊をご紹介しましょう。

本日の一冊は、ベストセラー『経営のやってはいけない!』の著者、税理士の岩松正記さんによる、個人事業主、フリーランスのための
税金読本。

※参考:『経営のやってはいけない!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844371126

「ぶっちゃけます」「合法的な裏技教えます」と書かれていたので、どれだけぶっちゃけているのか気になるところでしたが、確かに読んだところ、ぶっちゃけています。

なかでも、確定申告の際、「計算が間に合わなければ、名前だけ書いて出してしまおう!」と提案しているのには驚きました。(3月16日以降に「修正申告」が必要)

しかしながら本書、日頃の経費の考え方や税金の計算について学びたい中小企業経営者には、重宝する内容です。

免税事業者になって消費税分トクするには、資本金を1000万円以下にすること、課税所得が年300万円を超えた人は、青色申告にしたほうがいいなど、具体的なアドバイスが、じつに役立ちます。

土井はこれまで考えたこともなかったのですが、在庫や納税資金を考慮した上で決める「決算期の決め方の目安・ポイント」も、役立ちました。

実務に携わる方はご存じのように、経費の認定は判断が微妙なものも多く、理論を学んだだけでは、なかなかわからないもの。

本書では、グレーゾーンの話も含めて「BCG判定」(ブラック、クリア、グレー)としてまとめているので、何をどう交渉すればいいのか、証拠を残せばいいのか、そのポイントもわかるようになっています。

実務家にとっては、重宝する一冊ではないでしょうか。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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★所得税の計算表
195万円以下      税率5% 控除額0円
195万円超330万円以下  税率10% 控除額9万7500円
330万円超695万円以下  税率20% 控除額42万7500円
695万円超900万円以下  税率23% 控除額63万6000円
900万円超1800万円以下 税率33% 控除額153万6000円
1800万円超       税率40% 控除額279万6000円

会社をつくって最初の1期目(「期」というのは、決算までの期間のこと)と次の2期目は、どれだけ売上が上がっても消費税を納めなくてもいい、という決まりがある。だから、預かった消費税を税務署に納めなくてもいい。会社の利益として、消費税分をもらっちゃっていいんだ。ただし、1つ条件があって、資本金1000万円未満の会社じゃないと、この恩恵は受けられない

法人成りをして「会社が経営者に保険をかける」ようにすると、保険料が必要経費になる

積立ての生命保険だと半分くらいだけど、掛け捨ての生命保険なら、全額経費になるものがある

個人で仕事をしている人が、自分に出張日当を払うことはできません。だけど法人化して、主張旅費規程をちゃんとつくっておけば、会社から個人に出張日当を払うことができる

出張日当に対しては、所得税や住民税がかからない

たとえ赤字が出ても、会社をつくっていれば“欠損金の繰越控除”が「7年間」適用される(ただし青色申告をしているのが条件)

社会保険料は個人と会社が折半するルール

役員報酬の額は、「決算が終わるまでは変えてはいけない」んだけど、言い換えると「決算が終われば変えてもいい」ということなんだ。なので、利益が出ずに「毎月50万円の給料を払い続けるのはつらい」とわかったら、決算期を前倒しにして、いったん決算してしまえばいい

★決算期の決め方の目安・ポイント
・在庫が少ない月
・決算期の2か月後に納税資金が確保できる月
・法人を設立した月の前月
・10月決算の場合、申告期限が12月31日ではなく1月4日なので
(正月休みのため)少し延びる

個人事業の場合はね、交際費の上限が決められていないので、仕事をするうえでどうしても必要なときは、使いたいだけ使えちゃう

小規模企業共済というのは、わかりやすく言うと、経営者のための退職金制度みたいなもの。毎月掛金を積み立てていって、仕事をやめたときなどに共済金をもらう、という制度。この制度のうまみはね、掛金が全額“控除される”ってこと

課税所得が年300万円を超えた人は、青色申告にしたほうがいい

計算が間に合わなければ、名前だけ書いて出してしまおう!

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『「個人か?会社か?」から申告・節税まで、「ソン・トク」の本音ぶっちゃけます。』岩松正記・著 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478014434

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◆目次◆

Part.01 「個人か?会社か?」会社をつくる「ソン・トク」
     ぶっちゃけます!
Part.02 経費に関する「ソン・トク」ぶっちゃけます!
Part.03 青色&白色申告の「ソン・トク」ぶっちゃけます!
Part.04 副業サラリーマンの「ソン・トク」ぶっちゃけます!
Part.05 税理士・税務署の「ソン・トク」ぶっちゃけます!
確定申告1時間前にここだけは押さえよう!
ぶっちゃけポイント38
ぶっちゃけ税理士のBCG判定[総まとめ]
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