【ひろゆき流・議論で勝つテクニック】
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本日ご紹介する一冊は、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」、動画サービス「ニコニコ動画」などの立ち上げで知られる、ひろゆきこと西村博之さんによる一冊。
討論番組などで活躍し、ネット界では「論破王」と呼ばれている著者が、その議論の作法を紹介した、実践的な内容です。
事実ベースの議論、相手の議論のあらを見つける、相手をわざと感情的にさせる、あえてちゃぶ台返しをするなど、さまざまなテクニックが紹介されており、「いつも人に言い負かされてしまう」という方は、ちょっと注目したい。
ある程度議論がデキる方なら、ひろゆきが相手だったらどうするか?を考えながら読むのも面白いでしょう。
クセのある文体と、新書なのに中だるみしてしまう構成には、正直辟易しますが、焦げた魚をお箸でつまむように、いいとこ取りをすれば、美味しい身が詰まっています。
議論で感情的になりやすい方、論理が甘い方は、本当に勉強になるので、読んでみてください。
さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。
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相手を説得するための必須アイテムといえば、「論理」と「事実」
説得力をどう高めるかというのは、議論している直接の相手に対してではなくて、議論を見聞きしている周りの人に対して高めていくもの
事実に対抗するのはものすごく難しい
もっともらしい意見よりも事実のほうがだんぜん強い
その人の「これだけは言われたくない」ということを指摘する「あら探し」には、討論相手を怒らせて、それまでとは異なる発言を引き出す効果がある
「でも、さっきもイヌのことで間違えたじゃないですか。いまのも間違いなんじゃないですか?」というような言い方をすると、仮にそれが100%合っていたとしても、人はカチンとくるもの
顧客からのクレームに対していろいろ言い訳をして納得してもらうよりも、クレイマーと同じように自分の会社や商品に対して怒ってみせて、クレイマーの味方になってしまったほうが格段に早くおさまる
「この三つの中から選んでください。どれがいいですか?」と言われると、「三つから選ばなきゃいけないんだ」とか「三つの中に当たりがあるんだ」といった誤解をしてしまいがちですが、「三つとも全部ゴミ」みたいな話はよくあるわけです。こういうときには、損失を抑えて会社全体を助けるために、あえてちゃぶ台をひっくり返す
ひたすら謝り続ける相手を責め続けるというのはとても難しい
時間差が生まれてもいいから観客のいる場所を必ずどこかにつくって、ジャッジの前で議論するようにする
世の中には、だいたい例外というものがあるのですよ。一つでも例外を示して、「それって真実ではなくて、<場合による><条件による>っていうことですよね」と確認したら、相手は「ええ、まあ、そうですね」と同意するしかない
範囲を狭める「条件」をつけて証拠を集めたらいい
「◯◯と言われているけど、今後それも変わるかもしれない」とか、逃げ道のフレーズを添えておく
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大前提をひっくり返すテクニックから、姑息なテクニックまで、じつにさまざまな議論のテクニックが紹介されています。
個人的には、議論のテクニックよりも、著者のビジネスセンスあふれる人の味方、問題解決法の方が面白く読めました。
ちょっと読むのに骨が折れますが、興味深い内容です。
ぜひチェックしてみてください。
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『論破力』ひろゆき・著 朝日新聞出版
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◆目次◆
第1章 議論とはゲームである
第2章 観客の心を揺さぶる論破テクニック
第3章 手ごわい相手に「YES」と言わせる説得術
第4章 厄介な人を転がす技術
第5章 「ああ論破したい!!」こんなときどうする?! ひろゆきのお悩み相談室
第6章 議論に強くなる頭の鍛え方
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