【実力?】
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「人生は運か実力か?」
自己啓発書でよくコメントされる内容ですが、じつはこれ、運でも実力でもない、第3の要素が存在するんです。
それが、本日ご紹介する本で提唱されている「錯覚資産」。つまり、他者にあなたを過大評価させる力です。
本日ご紹介する一冊は、複数の企業を創業し、そのうち1社を上場させたという著者が、真実を語るために「あえて匿名で」出した、注目のベストセラー。
心理学をベースに、真面目な人が陥る芽の出ない考え方を否定し、いわゆる成功者たちがやっている「錯覚資産」の築き方を教えるという、新しいタイプのビジネス書です。
ところどころ、「それって、ただの詐欺じゃん」とか「ハロー効果への対処法ぐらい、大学の一般教養で習うだろう?」とかツッコミが入り、疑問を解消しながら読めるように工夫されています。
人間の脳や感情の性質を知れば、正しく意思決定することも、相手を欺くこともできる。いや、恐ろしい話ですが、読まない手はないでしょう。
さっそく、ポイントをチェックしてみます。
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知能が高く、有能な人であっても、自分の無意識が、自分の知らないところで、勝手に脳内の評価値を書きかえるのを、防ぐことはできない
「実力」というのは、よい上司、よい同僚、よい部下、よいポジションという、よい「環境」に恵まれてはじめて、効率よく伸びていく
「実力がある」から、よいポジションを手に入れられるのではなく、「実力があると周囲が錯覚する」から、よいポジションを手に入れられているという部分が大きいのだ
成功がほとんど運次第だという現実を踏まえたうえで、成功確率を上げることに徹したほうがずっと効率がいい
「直感が間違える」というエビデンスがいくらあっても、客観的事実より、自分の直感のほうを信じる。人間とは、そういう生き物なのだ
人間は、正しいほうではなく、気持ちがいいほうを選ぶ生き物なのだ
自分に才能があるかないか? を悩む時間があったら、その時間を、単純に、試行回数を増やすのに投資したほうが、はるかに成功確率が高くなる
我々が過去の記憶だと思っているものは、過去の記憶とは別のなにかなのだ
今の会社とポジションでパフォーマンスを発揮できていない人は、「マイナスのハロー効果」によって直感を汚染されている可能性が高いので、その汚染を取り除いて、「環境と役割を変える」という選択肢を検討してみたほうがいい
恐ろしいことに、人間は、判断が困難なとき、自分で思考するのを放棄して、無意識のうちに、デフォルト値を選んでしまうことが多い
「いろいろ嫌なことはあるけど、今の会社にいるのが一番マシだ」と思えるのは、「デフォルト値効果」という認知バイアスの影響を大きく受けている可能性がある
できるだけ多くの人が、自分のことを「思い浮かびやすく」しておくと、意外なところから、意外なチャンスが降ってくる
大きな錯覚資産を手に入れたいなら、「一貫して偏ったストーリー」を語らなければならない
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若い頃にこの手の知識をガッチリ勉強しているので、正直、目新しさはなかったのですが、「評価される」ことの本質がわかっていない人は、読んだ方がいいと思います。
表紙に描かれたイラストの男の子が、「え?まだ実力で勝負とか言ってるの?」と挑発していますが、確かに一理ある内容だと思います。
評価を間違うマネジャーも、評価されていない部下も、読めばきっと気づきがあるはず。
ぜひ、読んでみてください。
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『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』
ふろむだ・著 ダイヤモンド社
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◆目次◆
はじめに
おいしいのは「正しいとしか思えない間違ってること」
自分はハロー効果に騙されないと思ってる人が騙される理由
学生と社会人では人生ゲームのルールが根本的に異なる
誰も卑怯と気づかない卑怯なやり方が最強の勝ちパターン
運ゲーで運を運用して勝つ方法
優秀な人間が運に左右されずに成功する理由
食欲でも睡眠欲でもない、性欲よりもはるかに切実な欲望
なんでも悪く解釈される人とよく解釈される人の違い
ダメな奴はなにをやってもダメという呪いの正体
自分の意思で選択しているとしか思えない
成果主義という名のインチキゲームの裏をかいて勝つ方法
幸運を引き当てる確率を飛躍的に高くする方法
思考の死角に棲む悪魔の奴隷から主人になる
美しき敗者と醜悪な勝者、どちらになるべきか?
有能な人と無能な人を即座に見分けられるのはなぜか?
自分は公平だと思ってるえこひいき上司の脳内
欺瞞が錯覚を大繁殖させる
思考の錯覚のまとめ
錯覚資産を雪だるま式に増やしていく方法
おわりに
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