2018年10月2日

『死ぬこと以外かすり傷』箕輪厚介・著 vol.5126

【今、一番熱いビジネス書】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838730152

半年前、幻冬舎の小木田さんに、「箕輪厚介は、これからの時代を代表する、新しいタイプの編集者です」と紹介されました。

「新書の女王」小木田さんにそこまで言わせるとは、すごい人なんだろうなあと、漠然と記憶していましたが、最近の活躍ぶりは、本当にすごい。

2017年に立ち上げた「NewsPicks Book」は、創刊たった1年で累計100万部を突破していますし、個人で立ち上げたオンラインサロン「箕輪編集室」は、月々5940円で1300名が集まるという、盛況ぶりです。(月収がこれだけで700万円近くあるそうです)

本日ご紹介する一冊は、この出版業界の革命児、幻冬舎・箕輪厚介さんによる、注目の一冊。

基本的には心構えを書いた本ですが、言葉の力がすごいのと、事例、エピソードが熱い。

著者が写真家、レスリー・キーを口説いたくだりや、双葉社から幻冬舎に移籍したエピソード、オンラインサロンで個人収益を得るのを見城氏に承諾させたくだりなどは、じつに刺激的です。

また、さすがヒット商品を作り、オンラインサロンも成功させているだけに、今の時代のコミュニティビジネスのツボがよく押さえられている。

単なる心構え本を超えた、れっきとしたビジネス書です。

さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。

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おっさんの言うことはすべて聞かなくていい。その代わり、誰よりも動け。語る前に手を動かせ。語りながらでもいいから手を動かせ

予定調和や利害損得を破壊して、己の偏愛のためにいかに狂えるかが、人間の最後の武器になる

「与沢翼書類送検。編集長を務める雑誌は創刊日に廃刊へ」という記事が次から次にネットに上がり、テレビにも取り上げられ始めた。終わった。雑誌が回収になるのではないかという最悪の結末が頭をよぎった。ここで逃げ出したら本当に終わってしまう。僕は勇気を振り絞って、自ら社長室の扉を開けて「これはプロモーションなんです」とハッタリをかました

僕は言った。「オンラインサロンは絶対このあと流れが来ます。出版界にとっての黒船になるかもしれない。でも会社でやるとしたらまだ規模が小さいし、やりようもあまりない。だから僕がプレイヤーとして試行錯誤して知見を貯めておきます。黒船が来た!ってなったときに、よく見たら舵を取ってるのは箕輪だってなったら最高じゃないですか」と。見城さんは調子のいいこと言うやつだなと思っただろうが、「そうだな」と笑ってくれた

よく社内で戦おうとする人間がいるが、勘違いだ。戦うべきは会社の外だ。自分が自由になりたければ、「金」と「感情」をおさえて会社とはズブズブの関係になるのが理想なのだ

僕は幻冬舎では「ブランド」を稼いでいる。1時間50万のコンサルでは「金」を稼いでいる。地方講演はノーギャラだが「未来」を稼いでいる。地方に仲間を作ることは僕がこの先やることで重要な役割を果たすからだ

これからのビジネスはほとんどが宗教化していくと思っている。信者を集めることができなくてモノを売ることなどできない。その背景は人が孤独になったことと、物質的に満たされたことの2つだ

『小説幻冬』という文芸誌で放送作家の鈴木おさむさんの小説連載を担当している。あるとき、原稿の締め切りが過ぎてもおさむさんから原稿が届かず、連絡も取れなくなった。鈴木おさむさんはその頃、AbemaTVで元SMAPを初起用した『72時間ホンネテレビ』の制作をやっていたのだ。芸能界の歴史に残るような番組を寝ずに作っているわけで、今月は連載を飛ばしても仕方がないなと思っていた。すると、深夜におさむさんから「ごめん! 72時間テレビで膨大な時間を使っていた。いまから原稿書くから待ってて。絶対に飛ばさないから」というLINEが来たのだ。僕はそれを読んだ瞬間、その狂気に身震いした

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本書の第6章に、面白い記述を見つけました。

<ビジネス書の目利きが毎日ビジネス書の評価をしている役立つメルマガがある。そこでは、「著者の与太話を書いて、話題性だけで売れている」と『多動力』が酷評されていた。その一方で僕の元には『多動力』を読んで人生が変わったという若者が多く集まっている>

多分BBMのことではないと思いますが(笑)、本書を読んで、なぜあんなに『多動力』に違和感を感じたのか、その理由がわかりました。

著者が、ホリエモンという隠れ蓑を使って自己主張をしている分、リアリティが欠けていたからです。

その点本書は、著者の生身の言葉が躍動していて、『多動力』の100倍面白い。

サラリーマンでありながら、副業で数千万円稼ぐという働き方にも、新しさを感じました。

今、強烈にプッシュしたい一冊です。

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『死ぬこと以外かすり傷』箕輪厚介・著 マガジンハウス

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838730152/

<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B07G11624W/

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◆目次◆

はじめに こっちの世界に来て、革命を起こそう。
第1章【考え方】予定調和を破壊せよ
第2章【商売のやり方】自分の手で金を稼げ
第3章【個人の立たせ方】名前を売れ
第4章【仕事のやり方】手を動かせ
第5章【人間関係の作り方】
第6章【生き方】熱狂せよ
おわりに バカになって飛べ!

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