【超高齢大国・中国の未来は?】
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『未来の年表』がベストセラーとなっていますが、こちらは『未来の年表』の中国版。
※参考:『未来の年表』
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とは言え、日本に関係ない外国の話ではありません。
今や消費、製造業、インバウンドを始め、日本経済に多大な影響を与えている中国の未来の話です。
一人っ子政策でいびつな人口構造になった超高齢大国・中国が、これから先、どうなって行くのか。中国通の著者が未来予測をした、興味深い内容です。
著者の近藤大介氏は、講談社入社後、中国・朝鮮半島を中心とする東アジア取材をライフワークとし、講談社(北京)文化有限公司副社長を経て、現在は『週刊現代』の編集次長。Webメディア『現代ビジネス』のコラムニストとしても活躍中の方です。
著者が『現代ビジネス』に連載中の『北京のランダム・ウォーカー』は、日本で最も読まれる中国関連ニュースとして知られているそうです。
・「子育てをする20代女性」が600万人減少
・北京市の人口減少
・雄安第二首都構想
・適齢期の男性3000万人が「結婚難民」に
・同性愛大国への道
・大卒が年間900万人を超え「大失業時代」到来
・年間1200万人離婚時代がやってくる
など、インパクトある未来予想がズラリと並び、これはただ事ではないと思いました。
さっそく、内容のポイントをチェックしてみましょう。
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出生数が1786万人から1723万人へ
20歳から29歳までの子育てが一番旺盛な年齢の女性は、600万人近くも減少している
◆出生数の減少を招いた背景
1.子育てコストの上昇
2.公共サービスの欠如
3.出産観念の変化
夫婦の給料は食事代と家賃ですべて消えていくという家庭は、二人目の子供どころか一人目の子供さえ躊躇する。その結果、「自分たちは貧しいけれども子供には豊かになってもらいたい」という、一世代前の親たちが抱いたチャイニーズ・ドリームが、消え失せていくのである
「第二首都」発表の翌日には、早くも雄安の地価は2倍にハネ上がった
中国は2020年には、結婚適齢期とされる20歳から45歳までの人口で見ると、男性の数が女性の数よりも、3000万人多い社会となってしまうのだ
2011年8月には、婚姻法の司法解釈も変更された。それまでは、夫婦が離婚する場合、家庭の財産は夫婦等分割が原則だった。それが、「結婚時までの財産は離婚時に元の所有者に戻す」という解釈に変わったのである
「剰男」たちに目を付けて、ビッグ・ビジネスに変えたのが、アリババ・グループの馬雲(ジャック・マー)会長だった
中国人には一般に、国際結婚に対する拒否感のようなものがない
習近平政権のメンツにかけて、2023年に中国はアメリカを追い越して、世界最大の経済大国になる可能性があると見ている。なぜなら、2023年という年は、2期目の習近平政権が終わる年だからである
2024年 年間1200万人離婚時代がやってくる
実際に工場でモノを作るブルーカラーの人口が、急激に減りつつある
中国の人口学者たちが、中国の人口のピークと見ているのは、おおむね2035年
インドは、2024年に中国を総人口で追い越した後も、若い国民が中心のエネルギーが満ちあふれた社会が続く
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なにせ巨大市場・中国のことですから、どのトレンドも半端ないマーケットインパクトの大きさです。
しっかり読んで、対策を立てれば、面白いビジネスが創出できそうな気がしました。
中国がわかれば、未来がわかる。
これはしっかり読み込んでおきたい一冊です。
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『未来の中国年表』近藤大介・著 講談社
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◆目次◆
2018年 中国でも「人口減少時代」が始まった
2019年 首都・北京の人口もごっそり減る
2020年 適齢期男性3000万人が「結婚難民」と化す
2021年 共産党100周年で「貧困ゼロ」に
2022年 大卒が年間900万人を超え「大失業時代」到来
2023年 世界一の経済大国となり中間層4億人が「爆消費」
2024年 年間1200万人離婚時代がやってくる
2025年 「中国製造2025」は労働力減少を補えるか
2035年 総人口が減少しインドの脅威にさらされる
2049年 建国100周年を祝うのは5億人の老人
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