2016年12月26日

『1時間の仕事を15分で終わらせる』清水久三子・著 vol.4541

【4倍速で仕事をする技術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761272252

株式投資、不動産投資、金投資……。

投資にはさまざまあるけれど、一番リターンが大きい投資は、未来の自分への投資でしょう。

ただ厄介なのは、お金を投じればいいだけの投資と違って、未来の自分に投資するには、「時間」が必要です。

人生設計を考える、次の仕事を考える、独立起業を検討するなど、いずれも時間が必要なものばかりです。

そこでおすすめしたいのが、未来の自分のために、今の仕事をはやく終える。そのために仕事のやり方を学ぶ、という投資です。

本日ご紹介する一冊は、まさにその時短のためのノウハウをまとめた注目の内容。

著者は、元IBMのコンサルタントで、企業変革戦略コンサルティングチームのリーダーと、コンサルティングサービス&SI事業の人材開発部門リーダーを務めた清水久三子さん。

これまでにもビジネス書のベストセラーを何冊か書いていますが、本書もまた、よくまとまった一冊です。

仕事をインプット、プロセス、アウトプット(=頭文字を取ってIPO)に分けて効率化を図る、という考え方は、じつに合理的で良いと思います。

著者が実際に活用しているという時短仕事術がわかりやすくまとめられており、じつに勉強になりました。

さっそく、いくつか気になったポイントを見て行きましょう。

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人生の大半を仕事漬けにしているようでは、“点”を打つ時間すらつくれないでしょう。自分だけの時間をつくるためには、生産性を高めて、仕事を短時間で終わらせることが不可欠なのです

仕事をやるときは、「箱から出す時間/しまう時間」が発生します(中略)まとめて処理すると、意外にも多くの時間が削減されるのに驚きます

種類ごとではなくタスクごと、つまり一つの仕事に必要なものをまとめて「セット化」してしまっておくことでロスタイムと忘れ物を減らすことができます

情報収集だけはスピードを重視していません。手っ取り早い情報にとびついた結果、後で手戻りが発生したり、アウトプットの質が低くなってしまうことが多いからです

スケジュールのコツ(1)ミーティングは曜日を絞って入れる1日中外出、1日中ミーティング、1日中デスクワークとしたほうが、必要なものをあれこれと準備したり、持ち物や服装で悩む必要もなくなり時間が有効に使えます
スケジュールのコツ(2)一週間の「気分」を想定してイベントを入れる
スケジュールのコツ(3)移動時間も書き込む
スケジュールのコツ(4)一週間の疲れ具合を考えておく

時間内で仕上げられるようになるための訓練として、まずは締め切りを半分に区切ることをおすすめします

一見、面倒に思われる利害関係者マップですが、アウトプット段階でのボトルネックの大半はここで起きるといっても過言ではありません

◆会議を30分で終わらせるノウハウ
初めの5分で何のために集まったのかという「目的」と、どこまで決めるのかという「ゴールの確認」を共有し、10分で資料の説明、10分で討議、最後の5分で結論とToDoと期日の確認という計30分間の流れが最も効率的です

出だしを丁寧にする

知識やスキルを自分のものにする作業=技化(わざか)が必要です。
技化とは、仕事で得た知識やスキル、注意点などを次にも使える形にしておくことです

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なかでも気になったのは、アウトプット段階でのボトルネックを解消するためのツール「利害関係者マップ」。

賛成・中立・反対を横軸に、コトへの影響力を縦軸に(大・中・小)取ったこの「利害関係者マップ」は、実務上、力を発揮しそうな気がします。

相手によって取るべき対応策もまとめられており、じつに参考になりました。

自分の仕事の生産性を、さまざまな視点でチェックできる良書です。

来年以降の働き方を変えるために、今から読んでおきたい一冊です。

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『1時間の仕事を15分で終わらせる』清水久三子・著 かんき出版

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◆目次◆

はじめに ハイスピード×ハイクオリティ=望む人生
序章 スピードが変わると、人生に何が起きるのか?
第1章 インプット×選択力
第2章 プロセス×処理力
第3章 アウトプット×突破力
第4章 コンディション×持久力

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