【不動産はどうなる?】
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ここ2~3年ほどで、アメリカも日本も不動産が大きく値段を上げました。土井が住んでいたベッドフォードは8000万円のマンションが9000万円に、原宿周辺の物件も、1年前は3200万円で買えた物件が、今は4000万円の値を付けています。
東京オリンピックに伴うバブル、それに加えて中国人をはじめとした外国人の買いが入り、東京都心は局所的バブルの様相を呈しています。
良い物件が一通り売れてしまい、現在はよほどモノを見極めないと、良い物は買えない状況ではないでしょうか。
現在、アベノミクス後に建てられた新築物件がたくさん出てきていますが、これらもよく見極めないと危ない。
そこで読んでおきたいのが、本日ご紹介する『新築マンションは買ってはいけない!!』です。
住宅ジャーナリストの榊淳司さんが、マンションの買い方を指南すると同時に、この過熱した不動産バブルが今後、どうなっていくのか、見解を述べています。
なかでも、「2020年までの価格下落のシナリオ」と題した部分は、必読でしょう。
消費税がいつ導入されるかわかりませんが、黒田日銀総裁の任期終了や空き家率の発表、東京オリンピックの終了はほぼ確実に訪れるわけで、不動産購入を考える人は、無視できない要因です。
気になるマンションの今後の動向、さっそくチェックして行きましょう。
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いまの東京の都心エリアのように、購入価格が家賃の30年分以上にもなるバブル状態の場合は、賃貸にしておいたほうが無難だ。いずれ価格が下落するのはほぼ確実なのだから
下落の波が、いまはバブル化している東京の都心や、価格上昇の圧力がかかっている大阪市や名古屋市の中心エリアにも、近い将来、押し寄せて来るだろう
新築分譲マンションを買うということは、100枚に1枚か2枚くらいのジョーカーがある“ババ抜き”をしているようなもの
三井不動産のような大手であっても、法的責任が明解でない場合は、多額の弁護士費用を支払ってでもその追及を逃れようとする
2013年~2015年にかけて不動産価格が目に見えて上昇したのは、東京都心と神奈川県の一部、仙台市全域、京都市の一部、福岡市の一部など、地域が限られている。おそらく、面積比でいえば日本全体の2%にも満たないエリアで起こった不動産価格の上昇なのである。だから私は、「局地バブル」あるいは「地域限定バブル」と呼んでいる
富裕層の一部が、相続時に発生する相続税を軽減させるために、課税評価額を大幅に圧縮できる都心のタワーマンション購入に走った(中略)しかし、あまりにもあからさまな租税回避行動の増大に、国税庁が待ったをかけた。2015年11月に、「監視を強化し、著しく不適当と認められる評価額は国税庁長官の指示を受けて評価する」という方針を打ち出した
◆2020年までの価格下落のシナリオ
2016年 賃貸市場にアベノミクス以降に販売されたマンションが大量供給される「賃貸の危機」
2017年 4月に消費税10%にアップ
2018年 黒田日銀総裁の任期終了
2019年 空き家率の発表、世帯数の減少が始まる
2020年 東京オリンピック終了
日本のマンションについて、きちんとした施工がなされていれば100年くらいはもつのではないかと考えている
よく中古マンションは「管理で買え」と言われる。そのとおりだ。管理状態のよいマンションは、資産価値を高く評価される
若いサラリーマンはよほど早い結婚を想定しない限り、中古のワンルームマンションを買ってしまったほうが得をする
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新築マンションは買ってはいけない、マンションは、もはや「資産」ではない、購入額が家賃の30年以上の物件は買わないほうがいい、など、ネガティブな話ばかりが書かれていますが、一方で買うべきケースも書かれています。
「若いサラリーマンはよほど早い結婚を想定しない限り、中古のワンルームマンションを買ってしまったほうが得をする」
「築10年ちょっとの中古を狙う」などは、これから買う人にとっては、良いアドバイスではないでしょうか。
マンション購入を考える方は、ぜひチェックしてみてください。
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『新築マンションは買ってはいけない!!』榊淳司・著 洋泉社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800308828
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◆目次◆
プロローグ マンションは、もはや「資産」ではない
第1章 欠陥マンションを購入するリスク
第2章 価格が下がるリスク
第3章 健康を損なうリスク
第4章 廃墟になるリスク
第5章 隣人とのトラブルリスク
第6章 災害にあうリスク
第7章 外国人と共存するというリスク
第8章 不動産投資のリスク
第9章 買わなくてもいいという現実
第10章 ?ババ?を引かないマンション選び
エピローグ 分譲マンションの光と影
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