【これはヤバイ本だ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479795111
文章でモノを売る仕事をしていた20代の頃、読んでとんでもなく興奮した本が2冊ありました。
『影響力の武器』と『小予算で優良顧客をつかむ方法』です。
『影響力の武器』は、知る人ぞ知る社会心理学の名著、『小予算で優良顧客をつかむ方法』は、天才マーケター神田昌典氏のデビュー作です。
※参考:『影響力の武器』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4414304229
※参考:『小予算で優良顧客をつかむ方法』
絶版。キンドル版はこちら
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この2冊は、どんな言葉を使えば人を動かし、モノを売ることができるか書かれた本で、試してみたところ、驚くほど効果がありました。
以来、「マーケティング」「心理学」と名のついた本をむさぼるように読みましたが、ひさびさに刺さった本があるので、ご紹介します。
本日ご紹介する一冊は、スウェーデン版メンタリストDaiGo、心理学の達人にしてベストセラー作家、ヘンリック・フェキセウス氏による、心理操作本です。
あらゆる行動の原動力となる「人間の基本的欲求」。それをどう活用するかが詳細に書かれており、恐ろしいほど実用的な一冊です。
「勉強になる」本は毎日紹介していますが、本書ほど「使ってみたい」本には、なかなかお目にかかれません。
さっそく、その内容をのぞいてみましょう。
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選択肢を少なくする大胆さを持てば、優柔不断な顧客はあなたについてくる
人のあらゆる行動は人間の基本的欲求によって動機づけられている。それらの欲求のうち、もっとも強力なのが「安心感」「権力」「社会的帰属意識」「社会的受容」「性」そして「コントロール欲求」だ
◆安心感を揺さぶる
「この車を買わなかった場合、安全上のリスクが増えますよ」
(中略)反対に、大胆な人の場合は、恐れ知らずな側面をくすぐるのがいい。
「もし今乗り換えれば、これまでのように車の性能を気にしないでどこでも行けるようになりますよ」
◆立場や権力で操る
リーダーを相手にしている場合は、「このモデルは高価ですが、それは懸命に働いた人だけが運転できるということです。他のドライバーたちの反応からもわかるでしょう。敬意を払い、道を譲ることさえあるみたいですよ」
◆社会的帰属意識で操る
車の購入を考えている人が社交的な場合、相手に合わせてこう言えばいい。「いろんな人に対応できる車っていいと思いませんか?」この車なら、あらゆるタイプの友だちみんなを連れ出せるのです!
(中略)
一匹狼気質の人には、欲求を満たす方法を別の角度から説明しよう。「この車があれば、簡単に1人の時間を持つことができます。ギアもたくさんあるため、キャンプや山小屋へも難なく行けるでしょう」
ゴールに近づいていると感じると、達成への意欲が高まる
私たちはあまり動かない人ほど地位が高いと感じる
語彙が豊富な人はクリエイティブで知的だと見なされ、就職や昇進もしやすく、たいていの場合、人より真面目に話を聞いてもらいやすい(中略)新たに覚えるべきは、すでに馴染みある言葉の「類語」
であればいい
◆「逆説」ではなく「順接」だと説得しやすくなる
「わかります、iPhoneは高いですよね……ということは、つまりそれだけ良い製品だということです」◯
「わかります、iPhoneは高いですよね……ですが、それはつまりそれだけ良い製品だということです」×
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人を動かす心理原則に加え、実際に効果のある話しかけ方、セールストークが書かれており、読んでいて何度も驚きの声を上げました。
なかでも、顧客のタイプ別に異なる車のセールストークは、読んでいて恐ろしくなるほどです。
「人を動かす言葉の魔術」。本書にはそれが書かれています。
モノを売る仕事の方なら、マストバイな一冊です。
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『影響力の心理』ヘンリック・フェキセウス・著 大和書房
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◆目次◆
第1章 影響力の仕組み──人は、何秒で他人の発言を信用するのか
第2章 言葉の魔術──どうしてあの人の思い通りに事が運ぶのか
第3章 権力のカラクリ──応援されるリーダーはどこが違うのか
第4章 嫉妬と妬みの構造──ライバルからの攻撃をかわす方法
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