【感動します。】
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ビジネスはロジックと感情だと思いますが、なぜか両方をバランス良く学んでいる方には滅多にお会いできません。
おそらくそれは、前者が主に社会科学系の学部、後者が主に人文科学系の学部で教えられているからだと思います。
ただ実際には、成功している起業家はこの両方をバランス良く学んでいるもの。
もっともパワフルなのは、社会科学系の教養を持った方が、人間の感情を理解したパターンでしょう。
本日ご紹介する一冊は、ビジネスパーソンの必須教養とも言える「感情」を、感動プロデューサーの平野秀典氏が教えてくれる一冊。
著者は大学卒業後、一部上場企業のビジネスマンをする傍ら、演劇の舞台俳優として10年間活動したという人物で、ビジネスと演劇の関連性に気づき、独自の感動創造手法を開発しました。
さまざまな有名企業に「感動創造」の手法を伝えては実績を上げており、またその感動的な講演も高く評価されています。
著者プロフィール欄にマイクロソフト、トヨタ、レクサス、パナソニック、伊勢丹、成城石井、楽天など、名立たる企業がズラリと並んでいることからも、その評価がうかがえるでしょう。
本書で紹介されているドラマ思考は、主にマネジメントに活用できる内容で、本文でもさまざまな企業の事例が紹介されています。
赤ペンチェックでご紹介できないのが残念ですが、なかでも、震災時のスパリゾートハワイアンズのエピソードは、感動的でした。
本書で紹介されている「ドラマ思考」は、読者の人生全般に役立つものですが、BBMでは、このなかから経営に役立つ部分を抽出してご紹介します。
さっそく見て行きましょう。
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チャレンジのあとに来るチャンス、主人公を引き立たせる悪役の存在、英雄を生み出す最強の敵役など、出来事のギャップや人物の魅力的なコントラストが、感動を呼ぶドラマの重要な要素
現代のトップセールスは、お客様と正面から向き合って売る「対面セールス」ではなく、お客様とドラマを共演するような「共演セールス」へとシフトしています
魅力を最大化する人のもとへ才能は集まる
一流のプロの表現者は、人称を決めないと効果的な伝わる表現ができないことを知っていますから、最適な人称を選びながら表現します
私も講演では100人~300人、時には1000人を超える聴衆へ向かってスピーチをしますが、最も大勢に伝わるのは二人称でたった1人に向けて話したときです
演劇集団キャラメルボックスの人気脚本家成井豊氏は、「脚本は役者が輝くためにある」と言いました
『熱海殺人事件』や『蒲田行進曲』などで、日本の現代演劇に大きな影響を与えた劇作家のつかこうへい氏は、自分が舞台に立たせた役者には、たとえどんなに小さな役でも最低1カ所は見せ場を作るということにこだわって脚本を書きました
一流の経営者も人気脚本家も、人の輝きを最大化する主役
一流とは輝かせて輝く人
映画監督や脚本家がストーリーを書くときに、ラストシーンから書く人が多いことを知っているでしょうか?
今私たちの世界は、他人を蹴散らして限られた椅子(富や資源)を取り合う「椅子取りゲーム」から、創造力によって新しい価値を生み出しシェアする「椅子取りゲーム」への移行期に入っています
もらった恩を返すことを「恩返し」。
恩をもらったのに知らんぷりをする人を「恩知らず」。
もらった恩を、自分を通じて周りの人に送っていくことを「恩送り」といいます
自分にないものは「何も」理解できません。「あの人は素晴らしい」と思ったら、その素晴らしさがあなたの中にあるから理解できるのです
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読後、取引先や従業員、お客様との関係を改めていこうと、強く思わされる内容でした。
ビジネスの目的は人を幸せにすることですが、やっている本人たちも幸せになるビジネスであれば、最高です。
本書は、そんな最高のビジネスを目指す方のための読み物です。
ぜひチェックしてみてください。
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『ドラマ思考のススメ』平野秀典・著 あさ出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860638115
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◆目次◆
プロローグ 日常が感動の舞台に変わる
第一話 人生はドラマ、あなたは主人公
第二話 ビジネスシーンに感動を生み出す
第三話 ハッピーエンドの創り方
エピローグ イッツ ショータイム
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