【若手世代に受け入れられる会話術とは?】
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世代間の違いというのは、いつの時代も問題になるものですが、ビジネスにおいては、ことさら問題となります。
プライベートなら付き合わなければ良いだけですが、ビジネスではそうはいかないからです。
そこで、多くの場合、上司の側が若者を知る努力をすることになるのですが、なかなか良い本がないのが現実です。
そこで読んでおきたいのが、外食チェーン本部人材育成部署にて約8000人の教育・研修を行ってきた著者、斎藤直美さんの『なぜ、あの上司は若手の心を開くのか』。
上限関係の厳しい世代と、人間関係がフラットな現在の若い世代の違いを明らかにし、どんなコミュニケーションスタイルを取れば良いか、何をどう指導すれば良いか、具体的なアドバイスがなされています。
・部下に承認を求めない
・指導は行動レベルの対話に
・数字や成果、勝ち負けは動機づけにならない
・上司から報連相する
・「支援者」になる
さらに詳細まで読み込めば、きっと若手との会話のヒントになるはず。
さっそく、いくつか気になった点をチェックしてみましょう。
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彼らは表面的なコスパばかり注目し、“良いムダ”の重要性に気づいていないのです
泥臭さ、愚直な実践、努力はイタイことで、知識や情報を使ってさらっと結果を出すことがカッコいいと思っています
バーチャルのコミュニケーションに慣れ親しんでいる彼らは、話の聴き方が上手ではないという特徴があります。それゆえ、ときに失礼な印象を与えがちです
守られた安全な環境で育ってきた彼らは、間違い、失敗に過度な恐れがあります。自分の考えではなく、正しそうな情報を仕入れて言っているのです。正しさよりも、自分の考えを口に出すトレーニングが必要です
ある若い部下は「上司に、“すごいですね~”という言葉を求められている感じがする」と言っていました。部下から「尊敬されたい」という気持ち、「尊敬されなければならない」と思っている方は、無意識に武勇伝を語り、部下から承認の言葉を求めようとします。部下は上司を承認するための存在ではありません
数字や成果、勝ち負けは動機づけになりません。それでは何が動機づけになるかというと、社会貢献や自己実現です
コスパを求めすぎる彼らには、あえてムダな経験をさせてみる
昔は一緒にいること、時間を共にすることが関係性を築くためには必要でしたが、今は情報の共有が関係性を築くのです
部下の話を聴くときは、「正しい」「間違っている」というジャッジは手放し、ニュートラルに聴きましょう。ジャッジを手放すと、部下の価値観がよくわかります
上司から報連相するとは、報連相する機会を上司が作るということ
彼らには、
・間違えたくない、正しくありたい願望
・人からの評価に敏感
・孤立することへの不安が強いという世代特徴があります
厳しくても「支援者」になれば部下はついてくる
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単に若手に迎合するのではなく、彼らの弱いところ、社会的に適合が難しいところを中心に、どう指導すれば良いかが書かれており、実践的な内容です。
若手に限らず、誰にでも当てはまるマネジメント原理についても触れられているので、バランスの良い内容だと思います。
経営者、マネジャー、人事には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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『なぜ、あの上司は若手の心を開くのか』斎藤直美・著 青春出版社
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◆目次◆
1章 若手はなぜ、ああなのか?
2章 その言動、反面教師にされてます
3章 若手の本音と強みはここにあります
4章 実践コミュニケーション1 聴く
5章 実践コミュニケーション2 話す
6章 実践コミュニケーション3 ほめる
7章 実践コミュニケーション4 叱る
8章 実践コミュニケーション5 やる気にさせる
9章 「協働関係」を強くするために
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