【東京の開発計画が一目瞭然!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492762205
雑誌「東京ウォーカー」を担当・執筆していた時、どうすれば将来のトレンドがわかるのか、どうすれば他誌に先駆けて新しい店を発掘できるのか、自分なりに必死に考えていました。
やってみて実際に効果があったのは、求人情報誌でオープニングスタッフの募集をチェックすること、そして都市計画(新しいビルの建設計画)をチェックすることでした。
ビジネスにおいて、もっとも確実なのは人口予測を見ることらしいですが、同様に、街がどう変わるのか、人の流れがどう変わるのか、都市計画をチェックするのは、とても重要なことだと思います。
そこで本日ご紹介したいのが、2025年の東京を予測した、注目の一冊『東京2025 ポスト五輪の都市戦略』。
著者は、世界屈指の都市指標「GPCI(Global Power City Index)」を発表している森記念財団理事の市川宏雄さんです。
本書では、現在、都市総合力で世界4位の東京が、今後どう発展していくのか、既に決定している開発計画を改めて紹介し、その詳細を論じています。
どこに道路ができるのか、どこに新駅ができるのか、どの地域でどんなビル開発が進んでいるのか、具体的に論じており、未来の人の流れがリアルに想像できるのが特長です。
後半には、ロンドン、ニューヨーク、パリとの比較も掲載されており、これからの世界の都市動向が一発でわかります。
不動産購入を考える方、出店計画を考える方にとっては、見逃せない情報源になることと思います。
さっそく、内容をチェックして行きましょう。
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◆西日本国土軸
国勢調査によると、1960年の時点で、この軸上に存在する都道府県にはすでに日本の約65%の人口が集中していた。しかしそれ以降、3大都市圏へのヒト・モノ・カネの集中が進展した結果、2010年の時点では約74%に達している。さらに社会保障・人口問題研究所の推計によると、2020年には約75%、2040年には76%が集中するという
西日本国土軸を明らかに強化するのが、2027年に東京・名古屋間で先行開業するリニア中央新幹線である。その登場により、現在は1時間36分を要する品川・名古屋間が、約40分にまで短縮される
2045年までには大阪まで延伸するとされているが、これは決定事項ではなく、JR東海の経営目標にすぎないことが不安材料
◆大手町・丸の内・有楽町エリア
◎大手町一丁目第3地区第一種市街地再開発事業
大手町合同庁舎跡地を活用したプロジェクトで、老朽化した建物を更新し、経済のグローバル化、高度情報化に対応するための業務中枢機能の強化を図る
◎りそな・マルハビルおよび三菱東京UFJ銀行大手町ビル建替え
◎逓信ビル・旧東京国際郵便局等跡地再開発
◎東京駅丸の内駅前広場整備
◆虎ノ門・六本木
◎ホテルオークラ東京本館の建て替え
◎虎の門病院周辺再開発
◎東京メトロ日比谷線霞ヶ関駅~神谷町駅間の新駅整備
◆ロンドンの開発計画
「ロイヤル・ドックス・エンタープライズ・ゾーン」の目玉プロジェクトは、「ロイヤル・アルバート地区」において、2018年の完成を目指して建設が進められている「アジアン・ビジネス・ポート(ABP)」である。約14ヘクタールの敷地面積をもつこの地区は、古くからの金融街であるシティ、新金融街カナリー・ワーフに次ぐ、第三の金融地区を創出することを目指している
◆ニューヨークの開発計画
イースト・リバーに浮かぶルーズベルト・アイランドの南側に、コ
ーネル大学工学部大学院工学研究科とイスラエルのテクニオン工科
大学が共同で新キャンパスの建設を行うことになった
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元が役所のプロジェクト名なので仕方ないのですが、若干お役所言葉が多く、読みにくいのが玉にキズです。
我慢して読み解けば、BBM読者にはきっと大きなチャンスが見えてくるはずです。
これを読んでから、海外主要都市に出掛ければ、出張の収穫も増えることと思います。
ぜひ、買って読んでみてください。
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『東京2025 ポスト五輪の都市戦略』
市川宏雄、森記念財団都市戦略研究所・著 東洋経済新報社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492762205
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◆目次◆
プロローグ 2025年の東京
第1章 東京をとりまく環境の変化
1.成長戦略としての「国家戦略特区」
2.日本再興戦略としての「地方創生」
3.日本の将来を展望する
第2章 東京の都市力を分析する
1.東京の都市総合力における強みと弱み
2.集積の進む東京都心
3.世界に比類なき「東京都市圏」の力
4.国際競争力をもった東京の実現
第3章 大きく動き出す東京都心
1.2020年東京五輪とその経済波及効果
2.東京五輪後に東京は失速するのか
3.東京の都市構造の組み換え
4.世界と戦える都市へ
第4章 海外ライバル都市の動向
1.世界を牽引する東京のライバル都市たち
(1)ロンドン
(2)ニューヨーク
(3)パリ
2.東京を猛追するアジアのライバル都市たち
(1)シンガポール
(2)ソウル
(3)香港
(4)上海
おわりに
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