【業界の勢力図がわかる】
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ビジネスパーソンが数字感覚を身に付けようと思ったら、「比較」の視点を持つことがとても重要です。
なかでも、「時系列(対前年比)」「競合他社」「業界平均」の3つは、ぜひ押さえておきたいところです。
いまはウェブでも企業情報が手に入りますが、ウェブだと意図した企業しか調べられないのが難点。そこで競合他社、業界をまるごと比較できる書籍があると便利です。
本日の一冊は、毎年ベストセラーの常連で、ついに100万部を突破した業界研究の決定版、『会社四季報 業界地図 2016年版』です。
今年は、注目業界として「ロボット・産業ロボ」「動画配信サービス」「郵政グループ」などが挙げられており、とくにネットフリックスに沸いている「動画配信サービス」、上場で話題となっている「郵政グループ」あたりが注目でしょう。
また、東京オリンピック関連銘柄や、受注過去最高水準の「工作機械」、巨大LNG案件に沸く「プラントエンジニアリング」、マイナンバーでにわか景気の「ITサービス」、インバウンドで盛り上がっている時計やホテル、インフレ懸念で価格が上がった「不動産仲介」など、まさに今、ホットな業界・企業をフィーチ
ャーしています。
さっそくそのエッセンスを見て行きましょう。
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◆業界規模から見る日本経済
不動産56.2兆円
電機大手47.2兆円
建設46.2兆円
◆ロボット・産業ロボ 世界4強
ファナック 売上高7297億円(うちロボット)1819億円
安川電機 部門売上高1360億円
KUKA(ドイツ) 部門売上高1159億円
ABB(スイス) 部門売上高1兆1434億円
◆郵政グループ
日本郵政 経常収益14.2兆円 純利益4826億円 純資産295兆円
日本郵便 取扱個数4億8504万個 営業収益2兆8191億円 純利益154億円
ゆうちょ銀行 貯金量177兆円 純利益3694億円
◆プラントエンジニアリング 世界4強
日揮 売上高7990億円 海外比率87% 営業利益297億円
千代田化工建設 売上高4810億円 海外比率76% 営業利益214億円
ベクテル(アメリカ) 売上高4兆5756億円
KBR(アメリカ) 売上高7830億円 営業利益▲976億円
◆ITサービス
世界1位 IBM 売上高11兆4135億円 純利益1兆9373億円
世界2位 HP 部門売上高6兆1760億円 部門営業利益5917億円
世界3位 アクセンチュア 売上高3兆9205億円 営業利益5289億円
国内1位 富士通 部門売上高3兆3028億円 部門営業利益2224億円
国内2位 NEC 売上高2兆9355億円 営業利益1280億円
国内3位 日立製作所 部門売上高2兆0321億円 部門営業利益1162億円
◆レジャー・テーマパーク 2強
オリエンタルランド 入場者数3137万人 売上高4662億円
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン 入場者数1270万人 売上高1385億円
◆ホテル 御三家
ホテルオークラ 売上高712億円 営業利益49億円
ニュー・オータニ 売上高635億円 営業利益43億円
帝国ホテル 売上高537億円 営業利益39億円
◆不動産仲介 売買仲介
1位 三井不動産リアルティネットワーク 手数料収入707億円
2位 住友不動産販売 手数料収入543億円
3位 東急リバブル 手数料収入415億円
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現在話題の業界、企業を中心にピックアップしましたが、それぞれの業界の動きがわかってとても興味深いですね。
毎年追っていると、どの業界も浮き沈みがあるということがよくわかります。
どうしても「業界天気予報」が晴れの業界に目が行ってしまいますが、投資家ならあえて逆張りの参考にしたいもの。
経営者、投資家、就活生はぜひチェックしておきたい一冊です。
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『会社四季報 業界地図2016年版』
東洋経済新報社・編 東洋経済新報社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492973249
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◆目次◆
注目業界
自動車・機械
エレクトロニクス機器
情報通信・インターネット
資源・エネルギー・素材
金融・法人サービス
食品・農業
生活用品
娯楽・エンタメ・メディア
建設・不動産
運輸・物流
流通・外食
生活・公共サービス
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