2024年9月10日

『「簡潔さ」は最強の戦略である』ジム・バンデハイ、マイク・アレン、ロイ・シュウォーツ・著 須川綾子・訳 vol.6559

【シンプルに伝えるための技術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478117667

本日ご紹介する一冊は、ここ10年のアメリカで最も成功したデジタルメディアの1つ、「AXIOS」の創設者3人が、その「簡潔化」のノウハウを初公開した一冊。(ちなみに「AXIOS」には、現在約670万の定期購読があります)

伝え方をシンプルにするための原則とテクニックが、全部で22章、約250ページにまとめられており、ゆったりとしたレイアウトで、サクサク読み進めることができます。

第1部は、「賢明な簡潔さ」について、第2部は、「簡潔にする」ノウハウ、第3部は、ビジネスのさまざまなシーンで簡潔さを実践するための具体的ノウハウを述べています。

どんなシーンがあるか、一部、ご紹介しておきましょう。

・「仕事」を簡潔にする
・「メール」を簡潔にする
・「会議」を簡潔にする
・「スピーチ」を簡潔にする
・「プレゼン」を簡潔にする
・「SNS」を簡潔にする
・「資料」を簡潔にする
・「経営」を簡潔にする

本書で示されている、スマート・シンプルの「4つの原則」、「見出し」を力強くする技術、言葉の選び方や削り方などは、ぜひ押さえておきたいところです。

スマート・シンプルの「4つの原則」
(1)「タイトル」で心をつかむ
(2)「リード文」でいちばん大事なことを伝える
(3)「なぜそれが重要か?」で文脈を示す
(4)「さらに知る」で詳細を伝える

さすがデジタルメディアで成功した著者たちだけに、デジタルメディアに馴染む、シンプルな表現が網羅できています。

「文章術の本なんて山ほど読んだ」という人も、デジタルメディア対策に、ぜひ読んでおくといいでしょう。

シンプルに伝わる文章やトークを磨きたい方、ストレスフリーなコミュニケーションを実践したい方には、おすすめの一冊です。

さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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言葉を減らして効果を高める

スマート・シンプルの「4つの原則」
(1)「タイトル」で心をつかむ
(2)「リード文」でいちばん大事なことを伝える
(3)「なぜそれが重要か?」で文脈を示す
(4)「さらに知る」で詳細を伝える

全員に語りかけようとすると、誰の心にも響かないものだ。語りかけたい具体的な相手をイメージすると、発言がかなり明確になる

「すでによく知られていること」と「新しい情報」は、はっきり区別して示すこと。また、その情報がなぜ重要かをわかりやすく伝えるための語り口やデータが伴っていなければならない

伝えたいことを理解してもらういちばんの近道は、「伝えたいことだけ」を伝えること。そこでやめる

心にとどめてほしいことを「1つ」はっきりさせる

「よけいなこと」は言わない

相手の役に立つ

追放される原因の上位4つは以下のとおり。「文章が長すぎる」「専門用語が多すぎる」「選択肢が多すぎる」「動画が長すぎる」

送信前に、削除できる言葉、文、パラグラフはないか見直す

「これはすごい話だからぜひ読むべき。以下をクリック」。こんなツイートは誰もクリックしない。では、こうしたらどうだろう。「スクープ:イーロン・マスクの次の一手」

本書では「なぜそれが重要か?」といった太字の見出しが何度も登場しているが、これは私たちが「アクシオム(基本要素)」と呼ぶもので、読み手の思考をわかりやすい文脈に落とし込む手段である。「数字で見る」「経緯」「現状」「裏話」「実態調査」--こうしたアクシオムは、ざっと目を通すだけの読み手を導く、このうえなくわかりやすい道標となる

締めくくりのパラグラフとして、「さらに知る」とだけ書いてリンクを張る

「箇条書き」を多用する

「イエスは泣いた(Jesus wept.)」。これは聖書全体のなかでもっとも短く、もっとも力強い2語だ

トピックに「番号」を振る

注意を引く「写真」を入れる

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文章には自信がないという人も、このシンプル表現なら真似できて、ちゃんと伝わるはず。

さすが、ニューヨークタイムズが絶賛するだけのことはありますね。

ぜひ、読んでみてください。

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『「簡潔さ」は最強の戦略である』ジム・バンデハイ、マイク・アレン、ロイ・シュウォーツ・著 須川綾子・訳 ダイヤモンド社

<Amazon.co.jpで購入する>
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◆目次◆

はじめに
第1部 ストーリーで学ぶ「番狂わせの起業法」
第1章 Jリーガー志望の挫折、そして起業
第2章 「業界の巨人」との対峙
第3章 「非線形な成長」を目指して
第2部 実践!「番狂わせの起業法」
第4章 ミッション・ビジョン
第5章 経営戦略
第6章 事業計画
第7章 資金調達
第8章 バリュー・カルチャー
第9章 プロダクト
第10章 営業
第11章 マーケティング
第12章 広報
あとがき
執筆協力者一覧
注釈

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