2024年8月30日

『インテントセールス』小笠原羽恭・著 vol.6552

【必修の最新営業テクノロジー】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798187321

本日ご紹介する一冊は、新たなセールスのアプローチとして注目されている「インテントセールス」を、本格解説した一冊。

インテントセールスとは、文字通り「インテント(顧客の興味関心)」を活用した営業手法、概念のことで、膨大なデータをもとに、それぞれの顧客にアプローチする際に最適なタイミングや手段(チャネル)を導き出すことができる革新的アプローチです。

著者は、野村総合研究所、コンサルティングファームを経て、国内初のインテントセールスを実現するSaaS「Sales Marker」を開発・提供している、株式会社Sales Marker代表取締役CEOの小笠原羽恭氏。

2023年に、Forbesの「30 UNDER 30ASIA」listに選出された、今注目のセールステックの第一人者です。

本書では、米国で既に6割のBtoB企業が導入し、成果を上げている「インテントセールス」の全容と、どうやって行うのか、基礎と実践を解説しています。

セールスフォース社の「The Model」は、従来のセールスプロセスよりも丁寧で有効なプロセスを提供していますが、この「インテントセールス」は、これよりもさらに顧客起点のアプローチ。

本文では、このインテントセールスの4つのポイントを解説しています。

インテントセールスの4つのポイント
1.顧客のニーズに合わせたターゲティング
2.部署・人物・ターゲットの選定
3.ニーズに合わせた訴求内容の作成
4.マルチチャネルアプローチ

さらに、顧客インテントを中心に、インテントジェネレーション、インテントシグナル、インテントアプローチの3つのステップを回す「インテントホイール」の実践を解説しています。

「ニーズのある企業がわからない」
「検討段階やフェーズがわからない」
「企業の誰にアプローチすべきかわからない」
「最適なアプローチ手段がわからない」

という、BtoB営業でありがちな点を解消してくれる、優れたセールスアプローチを解説しており、これはぜひ読むべき本だと思いました。

ウィルゲートの吉岡諒氏やウェルディレクションの向井俊介氏、ゼロワングロースの廣崎依久氏など、セールステックに詳しい方々のインタビューも載っており、まさに最先端の営業テクノロジーを学ぶのにピッタリの一冊です。

さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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インテントセールスは、文字通り「インテント(顧客の興味関心)」を活用した営業手法、概念のことです。米国ではすでに約6割のBtoB企業が導入しており、営業の「当たり前」になりつつあります

インテントセールスは、膨大なデータをもとに、それぞれの顧客にアプローチする際に最適なタイミングや手段(チャネル)を導き出し、効率的でより大きな成果を得られる営業活動へと変革します

海外ではセールステックの導入が進んでおり、CRM(顧客管理)システム、自動化ツール、AIなどを用いたリードスコアリングが広く浸透しています。リードスコアリングとは、見込み客が購買ステップのどの段階にいるかを数値化することです。スコアリングの分類としては、属性による商品・サービスとの相性、行動ログから推測される興味関心の度合い、訪問頻度による活性度などが考えられます

インテントセールスの4つのポイント
1.顧客のニーズに合わせたターゲティング
2.部署・人物・ターゲットの選定
3.ニーズに合わせた訴求内容の作成
4.マルチチャネルアプローチ

サードパーティ・インテントデータを収集できれば、競合他社サービスに関連するWebサイト訪問や、比較サイト、製品レビューの確認など、自社をまったく経由しないWeb上の行動履歴、データの可視化が可能

インテントセールスのさらなる進化を後押しする、電話で得られるインテントデータの活用。それを実現するための重要な鍵として期待されているのが、ビデオ会議ツール・プラットフォームで知られるZoomの「Zoom Phone」

(Zoom Phoneは)Salesforceとの連携や、データ分析も容易です。例えばお客さまとの会話内容を録音したデータをすぐに Salesforceに登録することが可能です。「Zoom Revenue Accelerator」という分析ツールを併用することで、誰がどういうことを話したのか、といったような会話内容の可視化も実現します。相手とスタッフの発言の割合や、「えー」や「うーん」などのフィラーワードの頻度もわかりますし、好成績なスタッフの営業トークを分析して営業活動全体の改善につなげることもできます(ZVC JAPAN)

インテントホイールは、この顧客インテントを中心に、インテントジェネレーション、インテントシグナル、インテントアプローチの3つのステップが継続的に循環することによって成り立ちます

企業ごとの「検索キーワード」「検索の鮮度」「検索のボリューム」「サイトの種類」「閲覧の順番」の5つを複合的に分析することが重要

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最先端の営業テクノロジーが学べる、貴重な一冊。

自社サービスの宣伝がガッツリ載っているのが玉に瑕ですが、現状サービスを提供している会社が少ないことを考えると、やむなし、と思います。

BtoB営業を効率化しようと考えている企業の経営者に、ぜひおすすめしたい一冊です。

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『インテントセールス』小笠原羽恭・著 翔泳社

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◆目次◆

はじめに
読者特典データのご案内
第1章 海外のセールストレンド
第2章 インテントセールス概論
第3章 インテントセールスの実践
第4章 インテントホイールの実践事例
第5章 インテントセールス実現に向けた課題とソリューション
エピローグ
あとがき

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