【スモールビジネス立ち上げの前に】
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本日ご紹介する一冊は、ひさびさに中小零細企業モノ。
これからスモールビジネスを立ち上げる方向けのヒント集です。
著者は、明治大学卒業後、新卒でIT企業に入社し、1年後に会員制の登山コーディネート業で起業した人物。
その後、日本初の自衛隊・米軍高官専門カフェバー、米軍専門不動産賃貸業を展開し、現在は東洋のストラディバリウスとして名高いバイオリン工房「Jin工房」の営業権を獲得し、世界で展開しています。
どうすれば新米起業家がリスクなくスモールビジネスを立ち上げられるか、どうすれば無理なく勝てるビジネスが作れるか、押さえるべきポイントを指南しています。
・二番煎じを究める
・自分にできるビジネスを選ぶ
・業界について知識・経験がある
・ズラす=空いているほかの市場に持
っていく
また、新米起業家がやってしまいがちなミスについても語られており、以下のようなポイントが示されています。
・ポジショントークを疑う
・英雄をベンチマークしない
・苦手を選ばない
第5章では、「5人の先輩に学ぶ」として、写真家、保険営業、治療家、整体師・農場経営者、元サッカー選手の5人の事例が示されています。
理論や戦略を語る部分でやや事例の詳細と分析が足りない印象ですが、スモールビジネスを立ち上げる人にとって、押さえておきたい大事なポイントを提示しています。
スモールビジネスで起業しようと考えているが、いまだ起業のネタが決まっていないという人に、おすすめの一冊です。
さっそく、気になるポイントを赤ペンチェックしてみましょう。
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成功している誰かのやり方を、空いているほかの市場でやる
小さい市場に大手は参入してきません。わざわざ設備投資するうまみがないためです
新しい=売れるではない
ポジショントークにダマされるな
自分にできること
(1)自分のモチベーションや強みとリンクしている
(2)業界について知識・経験がある
強みには2つのリソースがある
・自分の性格や職能(スキル)
・人脈や取引先のリスト
・参考にすべき企業をベンチマークとして10社リストアップ
・各社を分析し、自分に適した1社を選んで完コピする
自分の人的リソース、資本リソースでマネできるか?
英雄をベンチマークしない
ベンチマーク・チェックリスト
(1)商品・サービスは何か?
(2)顧客(とその関係性)は?
(3)商圏は?
(4)資本はどのくらいか?
(5)収益の流れは?
(6)オペレーションは?
(7)コスト構造は?
(8)営業方法やマーケティングは?
(9)必要な許認可は?
自分で商品・サービスを作らないこと
ズラす=空いているほかの市場に持っていく
・タテにズラす→商品、顧客、商圏のどれか一つを細分化する
・ヨコにズラす→商品を別の商圏に持っていく
別の商圏(顧客層が同じで、市場規模と構造が類似している場所)で同業種が成り立っているかチェックする
ベンチマークの企業が顧客に支持されている理由を理解すること
参入障壁の向こう側へ行けるか? もしくは参入障壁を築けるか?
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「うまくいったやり方を別の場所でやる」は、起業でも商品開発・キャリアでも鉄板の戦略ですが、本書はまさにそのやり方を指南しています。
地味な本ではありますが、誰がやっても再現可能な戦略を指南しているので、いわゆるカリスマが書いた起業本よりは、ずっと実践しやすいと思います。
ぜひ、チェックしてみてください。
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『どんなビジネスを選べばいいかわからない君へ』村上学・著 白夜書房
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◆目次◆
はじめに
序 章 二番煎じを究めるとは?
第1章 ポジショントークにダマされるな
第2章 自分にできるビジネスを選ぶ
第3章 マネる
第4章 ズラす
第5章 5人の先輩に学ぶ
補 章 成長戦略を考える
おわりに
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