【深い。】
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本日ご紹介する一冊は、シリーズ累計13万部のベストセラーとなっている、『座右の寓話』シリーズの最新刊。
※参考:『ものの見方が変わる 座右の寓話』
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古今東西で語り継がれる77の寓話を紹介し、そこから人生訓を導き出そうするもので、名言はもちろん、著者のまえがき、解説も際立っています。
本書の「はじめに」で、著者はこう述べています。
<人間は「自分の人生を、かけがえのない全き人生として生きる」ために「おはなし」を必要としているのである>
その意味は、寓話を読み進めるうちに、どんどんわかってきます。
人生の時間を糸に例えた糸まりの寓話、幸不幸を他人と比べることの愚かさを説いた肉屋の話、才能は使わないと消えてしまうと説いた「画家ロセッティと老人」の話…。
人生の半分以上を過ごした者としては、身につまされる話もあり、これからの教訓もあり、じつに心に沁みる話ばかりでした。
前作以上に味わい深く、老若男女問わず、読んでおくべき本だと思いました。
・人生を“早送りしない”
・善いことの中に喜びを見出す
・自分と他人の幸不幸を切り離す
・能力は仕事の後に発見される
・問い自体が間違っていることもある
・才能は使わないと消えてしまう
読者にお子さんがいらっしゃるなら、まずは自分が読み、子どもにも読ませてあげる、という順番がいいかもしれませんね。
人生が豊かになる、教訓に満ちた本だと思います。
さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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たとえば、月曜日の朝に「ああ、一週間が始まる。土曜日まであと五日もある。早く過ぎてほしい」と願ったりする。そう思って生活すると、月曜日から金曜日までは「人生の空白期」になって、その分だけ人生が短くなってしまう
現在の長寿は科学技術によって生み出されたものだと言える。だから、五〇歳以上の人間は科学技術によって生かされている「人工生命体」なのである
目の見えない私が、目の見える人たちに、助言を差し上げましょう。明日、急に目が見えなくなってしまうかのように目をお使いなさい。明日、急に耳が聞こえなくなってしまうかのように、人の声が奏でる音楽を、鳥の歌を、オーケストラのとてつもなく素晴らしい旋律をお聴きなさい(ヘレン・ケラー)
世界を知るということは世界を構成している対象一つ一つの名前を知るということだ
レポーターが銀行の頭取に尋ねた。
「あなたの成功の秘訣はなんですか?」
「二語(Two words)だ!」
「それはどのようなことですか?」
「正しい決断(Right decisions)!」
「どうやって正しい決断を下すんですか?」
「経験だ!」
「どうやって経験を積むんですか?」
「二語(Two words)だ!」
「なんでしょう?」
「間違った決断(Wrong decisions)!」
人間の能力は、本人が主観的に「私はこうありたい」と願うことや、「私はこれができるはずだ」と信じることによってではなく、いかなる客観的な成果をこの世に生みだしたかによって事後に決定される
新しい事業を企画しようとする際、何より大事なのは正しい問いを立てることだ。そもそも問いと答えはワンセットである。答えというのは問いの支配下にあるからだ
才能が花開くには生まれ持った能力の他に、我がままさという要素も必要
恵まれた条件はかえって禍いをもたらすことがあり、逆に不利な条件が福をもたらすことがある
中年期以降の課題は、他人への利他的な配慮、とりわけ次世代の人々への利他的な配慮を開発することである
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著者が冒頭で言っているように、やはり同じ人生訓も寓話で読むと、入り方が違います。
自己啓発書はさんざん読んだ、という人も、きっと気づきがあると思います。
ぜひ読んでみてください。
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『人生の道しるべになる 座右の寓話』戸田智弘・著 ディスカヴァー・トゥエンティワン
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◆目次◆
はじめに
第1章 寿命と「時間の使い方」
第2章 幸せになるための考え方
第3章 行動と思考の選択
第4章 夢と希望と勇気
第5章 才能と継続と努力
第6章 意欲とたくましさと自由
第7章 人間関係の基本ルール
第8章 「諦めと敗北」の美学
第9章 リーダー力と大人の知恵
第10章 りっぱな思想より月並みな格言
第11章 人生一〇〇年時代と老い
第12章 生きる力と死ぬ能力
第13章 人生観と死生観
第14章 環境問題と人類の責任
第15章 「人間らしさ」と徳
参考文献
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