【ベストセラー待望の続編】
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本日ご紹介する一冊は、累計15万部のベストセラー『残酷すぎる成功法則』の著者による、待望の続編。

※参考：『残酷すぎる成功法則』
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原題は『PLAYS WELL WITH OTHERS The Surprising Science Behind Why Everything You Know About Relationships Is (Mostly) Wrong』で、邦題ほど過激ではありませんが、成功を扱った前作同様、最新エビデンスを元に、人間関係の真実を語っています。

著者のエリック・バーカー氏は、大人気ブログ「Barking Up The Wrong Tree」の執筆者であり、「ニューヨーク・タイムズ」「ウォール・ストリート・ジャーナル」「タイム」などが度々その記事を取り上げる、注目の著述家。

著名人のエピソードを巧みに混ぜ込む文章スキルに、グイグイ引き込まれます。

監訳者の橘玲さんが序文で書いているように、本書で著者が挑む問いは、大きく以下の４つ。

・人間関係：人は見た目で判断できるのか？
・友情：「まさかのときの友こそ真の友」は本当か？
・愛情：「愛はすべてを克服する」のか？
・孤独：ひとは一人で生きていけるのか？

個人的には、友情の素晴らしさを説いた第２章、愛を持続させる秘訣を説いた第３章、人生の意味を帰属に求めた最終章に興味を持ちました。（ほとんどすべてですね）

内容が勉強になるのはもちろんですが、それ以上に素晴らしい読書体験が得られる一冊です。

友人を守るため、戦場でたった一人で100人を倒したヘクターの話、人間関係が上手にできずに悲劇を経験した天才たちのエピソードが、最新エビデンスの証拠になっているというのが、いや憎いですね。

さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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傾聴は最強だが、家族には効かない

人びとは、人の心を読み取る秘訣は、ボディランゲージや嘘を見ぬく魔法の指標か何かを学ぶことだと思っている。しかし、いちばんに対処すべきは、自分自身の認知バイアスである

心を読むより、「本音が出やすい環境をつくる」が正解

誰かの声は聞こえるが、姿は見えない場合、相手に共感する能力は四％しか低下しない。ところが、姿は見えても声が聞こえない場合には五四％も低下してしまう

記憶力がいい人ほど、人とトラブる

相手に真実を話してほしければ、親切にしなさい

「嘘つきは相手の目を見ない」は大嘘

ある研究で被験者に、人をどの程度信じるかを尋ねたところ、一〇段階で「八」と答えた人びとの収入が最も高かった。そして信頼度が低い人びとは、信頼度が過剰な人びとよりはるかに状況が悪く、その損失は、大学へ行かないことと同等だった

配偶者には申し訳ないが、友だちは、どの人間関係よりも人を幸福にしてくれるもの

それは心理学で「自己拡張理論」と呼ばれるもので、人は自己の概念を拡張し、親しい人を自己に内包するとしている

自分たちの歴史を間違って肯定的に記憶しているカップルのほうが、より正確に記憶しているカップルより別れる可能性が低かった

社会心理学者のアーサー・アロンとゲイリー・ルワンドウスキーは、カップル（夫婦、恋愛関係）が、ともに学んで上達していると感じられることをやっていると、愛が増すことを発見した

一〇週間の調査では、毎週何か「快適」な活動をした夫婦と「刺激的」な活動をした夫婦の比較を行なった。「快適」組は敗北した

人生の意味とは、帰属すること

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良い人間関係が幸福をもたらす一方で、悪い人間関係がもたらす弊害も計り知れない。

本書は、人間関係に役立つ科学的エビデンス、そして転ばぬ先の杖として知っておきたいノウハウが満載の一冊です。

科学的と言いながら、堅苦しさはまったくなく、自己啓発書のような読みやすさで読了できるので、きっと楽しい読書体験となるはずです。

ぜひ、読んでみてください。

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『残酷すぎる人間法則』エリック・バーカー・著　橘玲・監訳　竹中てる実・訳　飛鳥新社

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◆目次◆

第１章　人の心は 見た目が２割
第２章　「頼れる友達」は実在するのか
第３章　愛こそすべて？
第４章　人はひとりでは生きていけない？