2023年2月22日

『朝日新聞ウェブ記者のスマホで「読まれる」「つながる」文章術』 奥山晶二郎・著 vol.6182

【スマホで読まれる】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799329324

本日ご紹介する一冊は、「asahi.com」の編集を経て、「朝日新聞デジタル」の立ち上げ、2014年に「withnews」をスタートさせ、月間1億5千万PVを達成した著者が、スマホユーザに刺さる文章の書き方を指南した一冊。

過去に反響のあった見出しやニュース、キーワードを紹介して解説しており、実践的な内容です。

「オチは早めに言う」
「伝えたいことははじめに書かない」
「答えのない文章を書いていい」
「やってみた」系の体験談は強い

など、通常の文章とは若干違う、スマホならではの読ませる原則についても触れてられていて、勉強になります。

「おじさん」という、最も縁遠いものを使ってVRのニュースを書く、震災を伝えたいなら震災と書いてはダメなど、細やかなアドバイスが光る、実践的な文章本です。

日々、情報発信しているけれど、毎回ネタに困っている、という方が読めば、どんどんアイデアが湧いてくると思います。

メールやウェブでだいぶ文章術についてはやってきたつもりですが、スマホで読まれる文章術は、また全然違う。

炎上対策やアンチ対策についても書かれていて、これは勉強になる一冊です。

どうすれば口コミが生まれるのか、どんな手段が効果的なのか、日々の情報発信のヒントが欲しい方は、ぜひ読むことをおすすめします。

新聞、雑誌のウェブ版で紹介して欲しい企業のPR担当にとっても、記者がどんな内容なら記事にしやすいのか、参考になる一冊だと思います。

さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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文章の頭から山場となるオチまでの距離をコンパクトに、文字数を少なくする
「やたら100点取る息子 そのカラクリに『自己肯定感上がりそう!』」
(2022年5月10日配信/河原夏季)

ユーザーにとって「探しやすい言葉」を使う

キーになる単語はタイトルに必ず入れる「息子が突然、白目を…トゥレット症、当事者として体験した不安の日々」
(2022年5月8日配信/長谷川美怜)

ドキッとする言葉の近くに、未知の単語があると、逆に「何のことだろう?」
「この子はどうなっちゃうんだろう?」
と興味を抱いてもらえる

伝えたいネタから最も縁遠いものをぶつける
「『PayPay』の営業に1日密着 地方で見たキャッシュレス最前線」
(2020年2月1日配信/和田翔太)
「おじさんの心に芽生えた『美少女』VRがもたらす、もう一つの未来」
(2018年3月29日配信/丹治吉順)

Yahoo!ニュースを使う人は、世の中全般に関心がある層

主役を「新商品」から「人」にずらす

親しみやすい「地元ネタ」は鉄板で読まれる

「閉店」は最強コンテンツ

ささいな疑問をメモする
「#さっき妊娠わかった 妊娠中にうっかり湿布を…妊婦はNGな種類も」
(2021年12月29日配信/朽木誠一郎)

「自分が当事者のテーマ」を書く

「当事者じゃない人」が「当事者じゃないままで発信する」ことは、関心がない人に気づいてもらうきっかけになります

結論を押しつけないほうが、ユーザーは参加しやすい

「一緒に悩む」「一人じゃない」というスタンスをとる
「イクメンの日に考える『育児と男性性』
仕事と家庭の葛藤、語る意味」
(2020年10月19日配信/高橋健次郎)

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スマホでちょっと書いただけでバズって、フォロワーが増え、さらに商品が世界中で売れる…。

世の中そんなに甘くはありませんが、本書を読んで試行錯誤すれば、そんな瞬間がいつか訪れると思います。
(昔、大学で土井の生徒だった女性は、「恋するフォーチュンクッキー就活ver.」でYahoo!ニュースでバズって大変なことになっていました・笑)

ぜひ読んで、読者のみなさんも大ヒットを飛ばしてみてください。

大変勉強になる一冊です。

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『朝日新聞ウェブ記者のスマホで「読まれる」「つながる」文章術』
奥山晶二郎・著 ディスカヴァー・トゥエンティワン

<Amazon.co.jpで購入する>
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◆目次◆

1章 スマホという読まれる「場所」を意識する
2章 「身近感」「自分ごと化」で読まれる
3章 つながる文章には、まず「自分を出す」
4章 読まれた先でユーザーを動かすには?
5章 炎上やアンチともうまくやっていく
6章 マンガ、動画……文章以外でつながる

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