【これからのキャリアのヒントに。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4910286144
本日ご紹介する一冊は、のべ3800人以上の求職者のキャリア形成に携わってきたという、キャリアコンサルタントの著者が、『キャリア迷子』で悩んでいる人々に生き方のヒントを与えてくれる一冊。
キーワードのキャッチーさもあると思いますが、書店での売れ行きが好調ということで読んでみたところ、なるほど、これは役に立ちます。
ゆるいタイトル・表紙とは裏腹に、中身はキャリア理論を手際良くまとめたもので、わずか180ページとは思えないほど、情報が詰まっています。
ドナルド・E・スーパーの「ライフ・キャリア・レインボー」(5つのライフステージと9つのライフロールから成る)、キャリアにおける「4L」、エドガー・E・シャインのキャリア・アンカー、ホランドの六角形モデル、クランボルツの計画された偶発性、ユングの「人生の正午」、ダグラス・T・ホールのプロティアン・キャリアなど、キャリアを考えるための主要理論がこれ一冊でほぼ網羅できています。
かといって硬い本かというとそうではなく、あくまで「普通の人」に役立つよう、わかりやすく、シンプルにまとめられています。
若い世代にも、「人生の正午」を迎えたベテランにも役立つ内容で、これからのキャリアを考える上で、良いヒントになると思います。
個人的には、「人生は、さまざまな役割の組み合わせである」とした、ライフ・キャリア・レインボーの考え方が参考になりました。
人事・キャリアのプロは、とかく専門的になり過ぎたり、業界に寄り過ぎたり、企業サイドの目線になりがちな傾向がありますが、本書はあくまで求職者に寄り添った内容で、好感が持てます。
さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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「人生は、さまざまな役割の組み合わせである」
ライフ・キャリア・レインボー(ドナルド・E・スーパー)
5つのライフステージ
「成長段階」(0~14歳)
「探索段階」(15~24歳)
「確立段階」(25~44歳)
「維持段階」(45~64歳)
「解放段階」(65歳~)
9つのライフロール
子ども、学生、余暇人、市民、労働者、配偶者、家庭人、親、年金受給者
キャリアにおける「4L」
労働(Labor)
学習(Learning)
余暇(Leisure)
愛(Love)
キャリア・アンカーの8つのタイプ
・専門・職能別能力タイプ
・経営管理能力タイプ
・自律・独立タイプ
・保障・安定タイプ
・起業家的創造性タイプ
・奉仕・社会貢献タイプ
・純粋挑戦タイプ
・生活様式タイプ
プロティアン・キャリア
(ダグラス・T・ホール)
「外部の変化に合わせて、柔軟に自分をアップデートさせる」
キャリア構築理論
(マーク・L・サビカス)
「自分の人生物語」を貫く一つのテーマ(ライフ・テーマ)を見つけ出し、そのテーマをもとに職業行動について自分なりの(主観的な)意味や価値を見出そうというもの
人が仕事に求める価値(14項目)
1.能力の活用
2.達成
3.美的追求
4.愛他性
5.自律性
6.創造性
7.経済的報酬
8.ライフスタイル
9.身体的活動
10.社会的評価
11.危険性、冒険性
12.社会的交流性
13.多様性
14.環境
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せっかく自由にキャリアを築ける時代になったのだから、迷ってばかりいないで、前向きに人生を考えたいもの。
本書は、自分らしく働きたいと考える人に、これからのキャリアのヒントを与えてくれる一冊です。
ぜひ、読んでみてください。
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『キャリア迷子』小林さとる・著 ディスカヴァー・トゥエンティワン
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◆目次◆
第1章 キャリア迷子が増えている
第2章 そもそもキャリアって何だろう?
第3章 これからの働き方と仕事
第4章 キャリアデザイン思考を身につけよう
第5章 キャリアデザインの手本
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