2023年1月19日

『付加価値のつくりかた』田尻望・著 vol.6158

【これは必読。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761276363

本日ご紹介する一冊は、キーエンス出身のコンサルタントが、付加価値の作り方を体系化した注目のテキスト。

著者の田尻望さんは、大阪大学基礎工学部情報科学科を経て、キーエンスに入社。

コンサルティングエンジニアとして、技術支援、重要顧客を担当した人物です。

本書では、キーエンスがやっている付加価値の作り方、新事業・新商品の創出方法、潜在ニーズの掴み方、効果的な価値の提案方法を指南。

なかでも、「付加価値の3種類」「法人顧客が感じる6つの価値」は、学んでおいて損はないと思います。

競合他社と差別化し、利益を上げるには、付加価値に関する徹底した考察と、これまでにはない付加価値創出のアプローチ、顧客への提案が不可欠です。

本書で示されたフレームワークは、この付加価値創出、提案のヒントとなること間違いなし。

新商品開発、営業に携わる方への研修テキストとしても、重宝する内容だと思います。

本書の冒頭でも示されているように、コストがそのままで、価格を20%アップさせることができれば、企業には莫大な利益が転がり込んできます。

利益が大きければ、キーエンスのように、社員に給料として還元し、景気にも、社員の家族の幸福にも貢献できるはずです。

ただ、そのためには付加価値について学ぶことが不可欠。

本書を読めば、企業のどんな部署にいても、どんな立場でも、きっと付加価値を上げることに貢献できるヒントが見つかると思います。

さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。

—————————-

■自分の仕事に価値があるかどうかを判断する3つの問い
1 お客様の「買う」という意思決定に影響を与えているか?
2 商品・サービスを買った後、本当に「使う」か?
3 それを使ったら、「役に立つ」か?

キーエンスでは、
・なぜお客様が買うのか?
・本当にその商品・機能は使われるのか?
・使われたら本当に役に立つのか?
・どんな役に立つのか?
について、企画・開発前に徹底的に突き詰める

付加価値=価値-外部購入価値

価値を売り手側が勝手に判断するような言動はしてはいけない

お客様のニーズを超えた部分は、付加価値ではなく、ムダ

■付加価値の3種類
1 置換価値
2 リスク軽減価値
3 感動価値

キーエンスが圧倒的付加価値を作れる理由
1 マーケットイン型
2 高付加価値状態での商品の標準化
3 世界初・業界初の商品

『使われ方』までを追求した商品

■法人顧客が感じる価値
1 生産性のアップ
2 財務の改善
3 コストダウン
4 リスクの回避・軽減
5 CSRの向上
6 付加価値のアップ

コストダウンにおいては「作業(量)を減らす」のが一番効果的

法人顧客にアプローチするときには、まず、企業や組織にはどんなリスクが存在し、そのリスクが事故として発生したとき、復旧・回復のためにどれだけの時間とお金がかかるのかを明確にしましょう

売れない人は「特長」を語り、売れる人は「利点」を語る

「お客様に起こる変化」を示せ

—————————-

企業を成功させ、家族を幸福にし、さらには社会全体を良くするために、すべてのビジネスパーソンに学んで欲しい一冊。

これは、企業業績、個人業績に直結しそうな、良い本が出ましたね。

ぜひ、読んでみてください。

———————————————–

『付加価値のつくりかた』田尻望・著 かんき出版

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761276363

<kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0BJV6X9YN

———————————————–
◆目次◆

第1章 付加価値における「価値」の話
第2章 それは付加価値か、ムダか?
第3章 付加価値創造企業「キーエンス」
第4章 法人顧客を攻略するための6つの価値
第5章 ニーズの見つけ方と付加価値の伝え方
第6章 つくった付加価値をいかに広げていくか

この書評に関連度が高い書評

この書籍に関するTwitterでのコメント

同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー