【時間の捉え方が変わる?】
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人生に時間の制約があることは、誰もが認識していると思いますが、その限られた時間を超越する方法があるとしたらどうでしょうか?
本日ご紹介する一冊は、プリンストン大学、スタンフォード大学をはじめ、著名な科学者が絶賛する、注目の話題書『All the Time in The World』の邦訳。
帯に茂木健一郎さんがこのように推薦の辞を寄せています。
「まさに、時間の捉え方に対するコペルニクス的転回! 時間と空間を超える量子論の考え方がシンプルにわかる」
こう書くと、科学者の時間に関する考察が出てくるんでしょ? とピンとくる人はいると思うのですが、本書が面白いのは、その理論の先にあります。
なんと、読者が「超越した感覚」を再現できるようになるためのトレーニング方法が書いてあるのです。
著者は、本書を書くのに先立ち、アリゾナ州セドナのバイオサイバーノート研究所で実験に参加したのですが、ここで光と音を利用した即時フィードバックで、ガンマ波、ベータ波、アルファ波、シータ波、デルタ波など、ほぼすべての種類の脳波を意図的に出せるようになったそうです。
本書には、その経験に基づき、これらの脳波を意図的に出す方法が書いてあるのです。
平静さ、頭脳の明晰さ、集中力、過去のトラウマからの脱脚…
読者が時間を超越し、理想的な精神状態を実現するための方法が、本書には書かれています。
さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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人間の感覚は物理的な現実と同じくらい重要な意味を持っていることが、近年の発見によってわかってきている。自分が操れる領域、つまり感覚を変化させることによって、あなたも自身の「時間とのかかわり方」を変えられる
自分が抱いている時間の概念を見直せれば、「自分の感覚を超越させる」こと、「時間とのかかわり方を変化させる」こと、さらには「時計が示している実時間にまでも影響を与える」ことに取り組める
私たちが時間を物理的に捉えられるのは、自分や物が動いているからだ
デューク大学の研究者が最近発表した説によると、小さいころの記憶のほうが大人になってからのものよりもずっと長く残っている理由は、人間の体が老化するにつれて、脳による「画像処理」の速度が遅くなるからだそうだ
「たまたま真実に巡り合っても取り合わない」現象は、研究者たちのあいだでは「選択的注意」とも呼ばれている
「マインドフル」な状態のときや、「いまこの瞬間」に集中しているときは、自身の脳が時間をゆっくり認識するようになる場合がある
「恐怖状態」のときにある人間の脳は、通常よりもはるかに多くの情報を取り入れる。そしてそのため、当時の経験を詳細に記憶している
自分が愛するもの、自分自身、自分の人生を同時に見つめると、瞑想状態に入れる
アインシュタインが、かつて「知性の本当の証は、知識ではなく想像力だ」と語ったように、もし想像することが自身の感覚の外にある物体についての「新たなアイデアや概念、イメージ」を生むための人間の能力であるとしたら、想像力は私たちのあらゆる「思考や創造、行動」に影響している
シェルドレイクは、人間の脳は何らかのアンテナとしてはたらいていて、物理的な脳が関与していない領域までをも処理しているのではないかと論じている
脳科学の観点からいえば、人間の脳は、自分の目の前にいる人々の意図や感情を読み取るように、生まれつき「配線」されていると考えられている
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人の脳は生まれつき「配線」されている、死んだ後も意識は残り続けるかもしれないなど、なかには、にわかには信じたがたい話も登場しますが、興味深い理論だと思いました。
<自分の感覚に集中すれば、自身の時間の捉え方も変えることができる>
時間に追われる毎日をやめ、新たな人生を切り拓きたい人に、おすすめしたい一冊です。
ぜひ読んでみてください。
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『限られた時間を超える方法』リサ・ブローデリック・著 尼丁千津子・訳
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◆目次◆
推薦の言葉
はじめにーー時間を思いのままに操る方法
PART1 時間の概念を見直す
第1章 私たちは時間をどう捉えているか
第2章 時間の「物理的領域」を知る
第3章 時間の「感覚的領域」を知る
第4章 目に目えないものが「驚くべき光景」をつくりだす
第5章 「超越した感覚」における脳波
PART2 時間を操る手法を極める
第6章 「超越した感覚」状態をつくりだす
第7章 先の人生を事前に経験する
第8章 過去を反転させる
第9章 将来に行く手を脅かされない
第10章 時間を伸ばす
第11章 必要なときに道しるべを見つける
第12章 一瞬で伝える
第13章 いちばん大事なものを瞬時に確認する
第14章 形而上の重力を活用する
第15章 時間の制約から解放される
第16章 時間を超越する
第17章 時間の超越に向けて試してほしいこと
おわりに
巻末付録
謝辞
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